韓国の巨大SNS「サイワールド」日本版、慎重な船出
韓国の人口の3分の1、1600万人が利用するSNS「サイワールド」日本版が、β版公開から半年後となる12月5日に正式オープンした。日本市場を慎重に調査し、改良を行った末の正式公開で、2006年12月までに200万ユーザー獲得を目指す(関連記事参照)。
韓国サイワールドは、韓国SK Communicationsが1999年にスタート。2001年にミニホームページサービス「ミニホムピィ」を搭載してから一気にブレイクした。月間の売り上げは約800万ドル(約9億7000万円)で、うち8割をミニホムピィ用のアバターやスキンなどデジタルアイテムから、残りを広告から得ている。
2001年当時の韓国には、個人が手軽にWebサイトを作れるサービスがなかったため、サイワールドは唯一のミニホームページサービスとして急速にユーザーを増やした。しかし今の日本はすでにブログが普及しており、SNSも「mixi」が200万人近くのユーザーを集めるなどライバルは多い。
日本版を運営する日本サイワールドは、市場調査を慎重に行い、当初10月の予定だった正式オープンを2カ月延ばして日本人のニーズを把握。β版のユーザーの声を聞いて改良を重ね、日本向けに最適な仕様を探ってきた。
日本版独自の機能として「フェイバリット箱」を装備。趣味などをキーワード登録すれば、同じキーワードを登録しているユーザーとリンクできる仕組みだ。「日本人の多くは、ネット上でコミュニケーションした経験があまりない」との調査結果から搭載を決めた。
個人情報の管理に慎重な日本人のニーズに応え、日記やアルバムなどの公開対象をグループごとに設定できる機能も装備した。「日本人はオリジナリティを重視する」との調査から、背景デザインの自由度も高めた。
収益はデジタルアイテムで
「個人のミニホムピィに広告を載せるのは失礼だと思っている」(同社)ため、日本版も韓国版同様、デジタルアイテムから主な収益を得る計画で、サイト上ではすでにスキンなどの販売が始まっている。
当初はユーザーを増やすことに注力するため、売上目標は立てていないが、200万ユーザーを獲得できれば年間4億円の売上げが見込めるとする。「サイワールドの魅力は15秒のCMでは分からない」(同社のイ・ドンヒョン代表)ため、テレビCMなど大規模な宣伝活動は行わず、口コミで広げていく計画だ。
今後は、基本機能だけを備えた初心者向けサービスや、携帯電話から投稿する機能、ミニホームページにBGMを流せる機能などを搭載する予定だ。
国内SNSで一人勝ちを続けるmixiについて、イ代表は「SNSとしては良いサービスで、サイワールドと重複する機能もある」と認めるが、「サイワールドはターゲット層や顧客ニーズに違いがある」との認識。デジタルアイテムを購入できたりアバターを作成できるなど、mixiにはない機能をアピールしていく考えだ。
SK Communicationsは今年から海外展開を本格化しており、すでに中国や台湾、米国に進出。来年はヨーロッパや東南アジアにも進出する計画だ。SK Communicationsのユ・ヒョンオ代表は「Yahoo!やGoogleを越え、世界トップレベルのネット企業を目指す」と野望を語った。
発表会見にはサイワールド韓国版・日本版ともに利用しているという女優のパク・ソルミさんが登場。「食事と同じくらいの時間をサイワールドに割いている」といい、ファンとのコミュニケーションに活用していると話した。
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