SeagateがMaxtorを買収した理由
Seagate Technologyは先週、HDD市場の主要なライバルであるMaxtorを買収すると発表し、世間を驚かせた(12月21日の記事参照)。Seagateの社長兼CEO(最高経営責任者)ビル・ワトキンス氏は19億ドルの買収発表後に、Maxtorがどのような技術をもたらすか、この買収が両社にとってどのような意味を持つかを語った。
―― 買収の結果、MaxtorとSeagateでレイオフが実施されるのですか?
ワトキンス氏 そうです。
―― 両社でですか、それともMaxtorだけで?
ワトキンス氏 向こう(Maxtor)の方が(人員の削減が)多いかもしれませんが、誰が辞めるかをお話しするのは時期尚早です。
―― Maxtorが赤字を出してきたことを考えると、同社の買収は何をもたらすのですか?
ワトキンス氏 デューディリジェンスの後で、Maxtorはほとんどの人が考えているよりもうまくいっているということに気付きました。従来、この業界で買収が行われる場合は、何らかの製品ロードマップ、技術、特定の事業を取得することが目的でした。今回はそうではありません。当社は自社の製品ロードマップ、製造、プラットフォーム、戦略に非常に満足しています。
今回の買収は、Maxtorの売上高を取り込み、当社のインフラでそれを活用することが目的です。それによって莫大な規模の価値が得られます。粗利率で見ると、当社の固定費に対してこの売上高を加えれば効率性が高まります。営業支出で見ると、統合後の会社は約3億ドルの費用削減ができ、当社のエンジニアリングリソースから莫大な効果を得られると考えています。1つの考え方としては、ある意味で、当社は売上高を買って、当社の経営マトリクスの中でそれを活用するのです。
―― 3億ドルの経費節約はどこから?
ワトキンス氏 統合後の企業は、今のSeagateの運営費用よりも約25%増しの費用で運営できると考えています。
―― 取引完了はいつですか?
ワトキンス氏 2006年後半になると思います。6~9カ月かかるのではないでしょうか。
―― この買収にはほかにどんな価値がありますか?
ワトキンス氏 あちら(Maxtor)には、当社が貴重だと考えている資産が幾らかあります。Maxtorの中国の工場、メディア工場は、いずれも最新鋭であり、垂直(記録技術)を進められると思っています。彼らはこの分野で優れたブランドを有していると思います。エンジニアリングリソースの増加という点から考えると、彼らは優秀な人材をもたらしてくれます。
―― Seagateでは既に垂直技術の開発を進めていますが、Maxtorはどのような形で垂直技術をSeagateにもたらすのですか?
ワトキンス氏 そういうわけではありません。Maxtorの施設に当社のインフラを投入し、彼らの顧客基盤――当社の顧客基盤になるわけですが――向けに製造するのです。彼らは当社と同じ機器を利用しますが、垂直メディアの製造には彼らの方が長けています。当社はそれに幾らかの技術を加えられるでしょう。
―― 技術的な観点から見ると、Maxtorから何が得られますか?
ワトキンス氏 Maxtorはエンタープライズとデスクトップにおいて優秀なエンジニアを抱えています。当社は自社プラットフォーム、自社コンポーネントなどに向けて製品を設計したいと考えています。このリソースにより、当社は基盤技術への投資を拡大できるでしょうが、計画としてはSeagateの技術ロードマップを使います。これは大きな革新ではないでしょう。Maxtorには当社が非常に興味を持っているエンジニアリングリソースがあります。彼らは(コロラド州)ロングモントと(カリフォルニア州)ミルピタスに素晴らしいエンジニアを置いています。わたしはこれを、リソースとして、優秀な人材が増えるととらえています。
―― Maxtorのロードマップは縮小されるということですか?
ワトキンス氏 統合完了まで、Maxtorは独立した企業としてやっていかなくてはなりません。ですが、当社は明らかに――彼らのロードマップに重要なものがある限り――それを使います。Seagateのポジションとそのリーダーシップには非常に満足しているというのが今の当社の考えです。
―― 今回の買収でどのように売り上げが増えるのですか?
ワトキンス氏 当社はすべての製品に同じ技術を使っています。この固定費に対して出荷量や売上高が増えれば、粗利率が高くなり、利幅が増えます。ですから非常に高いシナジー効果があり、わたしにとっては計画を強化するものとなります。製造するドライブが増えるごとに、最初のものよりもかなり安くなるのです。
―― (事業の)重複については?
ワトキンス氏 かなり重複があります。
―― それが利益を減らすとは思わないのですか?
ワトキンス氏 それは取り除きつつ、効率的な製造・エンジニアリングプラットフォーム全体を強化します。
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