小寺信良
世界の反対側で仕事をする方法(1/3 ページ)
友人などに聞くと、以前は外資系の会社などでは、海外本社と日本を頻繁に行き来するという機会も多かったようだ。しかし最近ではビデオチャットやIPベースのビデオ会議システムのおかげで、直接出かけて人に合わなければならないということは少なくなってきているそうである。
頻繁に日本と海外を行き来して仕事の調整や折衝などしている人は、時差ボケの解消法にも独自のテクニックを編み出されていることだろう。だが年に1~2度程度しか渡航しないものにとっては、時差ボケの中で仕事というのはキツいものである。
先日、「2006 International CES」が米ラスベガスで開催されたわけだが、こういうワールドワイドな展示会では、コンコースのソファで昼間から居眠りをする東洋人の姿をよく見かける。もちろん日本人ばかりではなく、中国人、韓国人も同じぐらいの時差を抱えており、やはり睡魔には勝てないようだ。特に会期前半はまだ体が慣れていないこともあって、夕方ぐらいに突然どうしようもないほどの睡魔が襲ってくる。
本来ならば数日かけて徐々に体を慣らしていくのが理想的なのだろうが、数日前から現地入りできるほどの余裕もないため、渡米翌日からフル活動を強いられることになる。
ただ、時差ボケに強い人というのも中には居る。特に不定期な睡眠への慣れというのは、時差ボケにも関連があるようだ。例えばNABの取材で同行する、現役で放送の仕事をしている友人らは、時差ボケなどほとんど感じないようである。なぜならば彼らは、普段から徹夜など当たり前という不規則な生活をしていることから、睡眠時間のズレには体が慣れてしまっているようだ。
海外取材でやっかいな「時差ボケ」
筆者も以前ならば時差ボケなど感じなかったものだが、最近はもっぱらぐうたらなモノカキ業がすっかり板に付いてしまったため、全然ダメである。ぐうたらならぐうたらなりに、昼夜逆転の生活をしていれば時差ボケもないのだろうが、睡眠だけはきっちり取っているので、余計ダメだ。
そこで以前筆者がトライした方法は、日本時間を敢えて無視して、現地時間だけしか意識しない、という作戦であった。なまじ日本では今何時だよなぁ、眠いのはしょうがないよなぁ、と思ってしまうと、どんどん妥協してしまうからである。
だいたいこの手のコンベンションでは、我々取材記者は朝早くからプレスカンファレンスなどに出席しなければならない。大抵は現地時間で9時頃からなのだが、中にはブレックファストミーティングなるものもあって、朝食付きだが8時に来い、というものもある。日本企業にはまずこういう習慣はないが、在米企業では結構こういうケースがあり、日本人取材陣は朝っぱらからいい加減にしろよといつも思っている。
こういうものに出席しようと思ったら、現地時間でだいたい午前0時から1時ぐらいにはベッドに入らないと厳しい。だが頑張って寝ようと思えば思うほど、明け方近くまで眠れないものなんである。
日本と米国西海岸との時差は、-17時間である。日付変更線のすぐ西側に位置する日本のほうが先に日付が変わってしまうために、こういう表記になるわけだ。
まずこの日米の時差を、グラフで見てみよう。17時間の時差といえば結構大きいような気がするが、日付を無視して毎日が単なる24時間の繰り返しだと考えれば、7時間の差とも言える。
現地時間の0時ぐらいに眠れないのは、日本時間で言えば夕方の5時ぐらいだからだ。普通ならこのあたりで仕事が終わり、これから楽しい夕食と余暇の時間となるわけで、そこから寝ろと言われてもなかなか眠れないのは道理である。
また現地時間で夕方ぐらいにガクッと疲れと睡魔が襲ってくるのは、日本時間では午前9時~10時ぐらいだからである。徹夜の経験がある方はお分かりだと思うが、いくら頑張っても体の限界で強烈な睡魔が襲ってくるのが、だいたいこの時刻だ。
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