UMPC、9万9800円で日本に登場
マイクロソフトは4月4日、「Ultra-Mobile PC」(UMPC)の国内展開計画を明らかにした。まずTablet PCメーカーのPBJが同日から9万9800円(税込み)で予約を受け付け、14日に発売する。特に教育市場を重視し、ペン操作や携帯性をいかして小学校などへの導入を進める。
何年か前、PocketPC(PDA)とフルWindowsマシンとの間のギャップに気付いた」──こう話す米Microsoftのビル・ミッチェルWindowsモバイルプラットフォーム部門担当副社長によると、UMPCはそのギャップを埋めるフォームファクターとして開発された。「携帯電話と同じように有用な、どこでも使えるプラットフォーム」に育てたい考えだ。
日本ではPBJが第1弾「SmartCaddie」を発売する。40GバイトHDDやタッチパネル付き液晶ディスプレイを備え、重さはバッテリー込みで860グラム、228(幅)×146(奥行き)×25.1(厚さ)ミリと「女性のセカンドバックに入るサイズ」(PBJの高橋正敏社長)。コンシューマー向けに大手量販店で販売するほか、法人向けにはSI事業者などのパートナーを通じて提供していく。
| - | SmartCaddie |
|---|---|
| OS | Windows XP Tablet PC Edition 2005 |
| ディスプレイ | 7インチ(800×480ピクセル)広視野角タッチパネル |
| CPU | VIA C7-M ULV/1GHz |
| メモリ | 512Mバイト |
| HDD | 40Gバイト |
| 通信 | 無線LAN、Bluetooth |
| その他 | USB×2、内蔵スピーカー、各種オペレーションボタン&スティック |
| サイズ | 228(幅)×146(奥行き)×25.1(厚さ)ミリ |
| 重さ | 860グラム |
| 価格 | 9万9800円(税込み) |
10万円を切る価格は「頑張った」(高橋社長)という。ミッチェル副社長は「日本にはバイオUがあったが、値段が高すぎた」と指摘し、UMPCは想定価格設定を抑えて普及を図っていく姿勢だ。
マイクロソフトは「きょう発表できたのが1社だったということ。大手メーカーも協業の視野には入っている。積極的なメーカーもいる」として具体的には明かさなかったが、国内他社からも新製品がリリースされる可能性があることをほのめかした。
文字入力を支援する「ダイヤルキー」
MSが定めたUMPCの基本仕様は以下の通り。
- 重さ:0.9kg以下
- スクリーンサイズ:7インチ
- タッチパネル、無線LAN、Bluetoothをサポート
- バッテリー駆動時間:2.5時間以上
- ハードディスク容量:30~60GB
- プロセッサ:Intel Celeron M/Pentium M、VIA C7-Mを内蔵
さらにWindows XP Tablet PC Edition 2005とタッチパネルを搭載。いわゆるTablet PCのほとんどは電磁誘導式デジタイザを搭載しており、筆圧感知も可能な専用ペンを使って操作するが、指は使えない。これに対しUMPCは感圧式などのタッチパネルを採用しているため、指を使ってWindowsを操作できるのが特徴だ。
さらに「タッチパック」ソフトをプリインストールし、タッチパネル使用時のユーザーインタフェースを改善している。
タッチパックには、ワンタッチで各種ソフトを起動できる「プログラム起動ツール」や、Windows Media Playerの各ボタンを大きくして操作しやすくした専用スキン、米国でも大人気の「数独」のほか、文字入力に使える「スクリーンキーボード」が含まれる。
スクリーンキーボードは、ハードウェアキーボードを持たないUMPCの文字入力を補助する機能。オンにすると、半円形にキーを配列したソフトウェアキーボード「ダイヤルキー」が画面の左右に現れる。ユーザーはゲーム機のコントローラを操作する要領で、親指を使って文字を入力できる。
子どもで学校から自宅に持ち運べるUMPC
3月の発表時にはコンシューマー向けAVデバイスとしての側面が目立ったが、日本市場で力を入れるのは教育市場。Tablet PCの3年半の経験がいかせる市場でもあり、市場調査時には教育関係者の関心が高かったという。
国内初の活用事例として、今月開校した立命館小学校(京都市北区)が採用する。3年生4クラスのうち1クラスを対象に1人1台、計33台のUMPCを試験導入し、自宅でも学校と同様の環境で学習を進められるようにし、学習意欲や効率の向上を図っていく。
同小にはTablet PCも導入するが、「Tablet PC製品はビジネスマン向けに設計されており、小学生が教室から家庭に持ち運ぶには大きさ重さの面で厳しい」(マイクロソフトの飯島圭一ビジネスWindows製品部シニアプロダクトマネージャー)ため、UMPCのような小型デバイスが望まれていたという。
また早期パートナーとして小学館、学研、日本漢字能力検定協会、アルク、アドバンスト・メディア、IEインスティテュートが賛同。小学館は「100ます計算」などの反復学習法で知られる「陰山メソッド」のネット展開にUMPCを活用する予定で、9月から正式サービスを始める計画だ。
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