山本浩司の「アレを観るならぜひコレで! 」Vol.6
BD版「オペラ座の怪人」をデノン「A1HD」で聴きたい!(1/3 ページ)
本連載では、ヤマハ、パイオニアのこの冬のAVアンプのフラグシップ・モデル、「DSP-Z11」と「SC-LX90」の魅力についてリポートしてきた。そして、ついに今回は真打ち、AVコントロールアンプ部と10チャンネル・パワーアンプ部を別筐体にしたセパレート型、デノン「AVP-A1HD/POA-A1HD」の登場である。
発売は1月下旬ということで、ホンバンの製品の試聴はまだかなわないのだが、最終試作モデルの音があまりに素晴らしく、いち早く本欄でその感動をお伝えしたいと思い、リポートすることにした。
今シーズン、デノンはこのセパレート型を2モデルと数えると、全部で7機種という、ちょっと考えられない数のAVアンプを登場させてきた。そのうち、「AVC-2808」「AVC-3808」「AVC-A1HD」そして本セパレート・システムの4モデルがドルビーTrue HDやDTS HD MA(マスターオーディオ)といったエンコード/デコード時に情報欠落の生じない、ロスレス圧縮のHDオーディオ・デコーダーを搭載したモデルである。
このデノンの大攻勢は凄まじく、同業他社のエンジニアもみな信じられないとつぶやく。映像と音声の集中制御室であるAVアンプの設計・開発は、音質をケアしながら多種多様な信号処理を進めなければならず、想像を絶する時間と労力を要する。また、簡単に7モデルといっても、北米、欧州、日本で放送方式やサラウンド・フォーマットも異なるわけで、実質7×3の21モデルを開発するに等しいシンドサがあるわけだ。開発現場ではたいへんな修羅場があったのではないかと想像する。
ぼくは幸いなことに、この冬4機種すべてのデノン製HDオーディオ対応AVアンプを聴くチャンスを得たが、中低域のしっかりしたピラミッド・バランスのデノン・トーンで統一させながら、価格が上がるにつれ、音の凄味、スケール感が増してくる印象を受けた。見事なトーン・コントロールであり、クォリティ管理であるなあと感心した。この20年、マジメにAVアンプの高音質化に取り組んできたデノンならではの芸当である。
とくに最後に聴いたこのセパレート型の本格的な音には、度肝を抜かれる思いがした。まず、コントロールアンプとパワーアンプをバランス接続して聴いたステレオCDの音のよさに瞠目した。優美かつ雄大で、繊細可憐ながら力感あふれるサウンド。二律背反する評価語が高次元で両立する音、と言ってお分かりいただけるだろうか。
ヤマハDSP-Z11もパイオニアSC-LX90も、AVアンプを20年以上ウォッチしてきた筆者をおおいに感動させてくれたが、デノンのこのセパレート・システムは、もう1つ次元が高い音という気がする。世の中の数ある2チャンネル専用のハイエンド・セパレートアンプと伍して戦える製品だと思うのである。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
この記事の著者
関連記事
こんなメディアも見られています
ITmedia NEWSに関連する情報をお探しであれば、こちらのメディアもお役に立てるかもしれません。
SpecialPR
本日の新着記事
アクセスランキング
-
1
GMO、ランサム被害にあった顧客に新しいPC提供へ 犯行グループは1人の顧客情報公開か
-
2
NECのルータ「Aterm」、PHP脆弱性の影響なし 設定画面URLの「.php」は無関係
-
3
GMO、不正アクセス実行犯の手がかりに懸賞金 1億5000万円規模
-
4
「楽天トラベル」に不正アクセス 顧客情報最大約260万件など流出か 予約者約3.6万件のクレカ情報も
-
5
GMO、攻撃者の公開情報に「アクセスは絶対に控えて」 悪質な拡散者には法的措置を準備
-
6
Google、プライバシーポリシーに「Gmail」「Googleフォト」のデータを広告に使う例外を追加 回避方法は
-
7
So-net、会員情報約259万件が漏えい 一部メールサービスではパスワードも流出
-
8
メアドを検索→AIで“その人専用フィッシングメール”を生成する手法、クリック率が約2.7倍に 7000人以上で実験
-
9
「自分の個人情報が漏えいした……どうすれば?」 IPAが対処法公開
-
10
GMO不正アクセス、犯人側は「27日に顧客のPC攻撃」予告 GMOが端末回収、ホワイトハッカーが解析中
ITmedia NEWS SNS
インフォメーション
注目情報をチェック
ITmediaNEWSをフォロー
あなたにおすすめの記事PR