チョークの粉も再現 黒板に落書きできる「こくばん.in」のこだわり
「あのころの甘酸っぱい思い出をもう一度」――黒板ふうのフォームにチョークのような線で絵や文字を描いたり、“黒板消し”で消したりしたりできる「こくばん.in」が人気だ。黒板に長年触れていないユーザーに、懐かしさを感じてもらえるよう工夫したという。都内に住むフリーエンジニアの宗原吉則さん(30)が開発し、2月24日の公開以来、4日で約8980件のイラストや文字が投稿されている。
こくばん.inは、チョークをマウスで動かし、緑色の「黒板」の上に自由に描けるサービス。線を引くとチョークの粉がぱらぱら落ちる演出も付けた。チョークの太さは、上下カーソルキーやマウスホイールで変更できる。
修正には黒板消しのアイコンを使う。黒板消しをドラッグしながら修正したい部分をなぞると、絵がかすれて徐々に薄くなり、消すことができる。「黒板っぽくないことはしたくない」との思いから、1つ前に戻って落書きをやり直す――といった機能はあえて用意しなかった。
作品にタイトルを付けて保存・投稿できる。サイトでは、投稿された作品のサムネイルを一覧表示。クリックすると、描き順通りに再生する。投稿作品をランダムに表示する「だれかのらくがき」や、複数のユーザーで落書きできる「みんなのらくがき」機能もある。
“釣り黒板”も
投稿されているのは、「卒業おめでとう」など実際に黒板に書いてありそうな文字や数式、へのへのもへじのような簡単なイラスト、アニメふうの凝ったイラストなどさまざまだ。
黒板を白いチョークで塗りつぶして“白いキャンバス”を作り、その上から絵を描いた作品や、黒板消しのぼかしを応用したプロっぽい作品も。「リプレイでエロ」といった“釣り黒板”もある。
「“う○ち”など下ネタ投稿が、黒板を通すことで、あまり変なものに見えないのはもう1つのうれしい誤算。自分も描いたなあと、懐かしい気持ちにすらなる。もちろん歓迎はしていません(笑)」
チョークは白、赤、青、緑、黄、茶の6色。「色が少ないほうが、絵心があまりない人にとっても抵抗が少なくなるようだ。用意した6色で、初音ミクや鏡音リンが描けるのもうれしい誤算」(宗原さん)といい、ミクやリンなどボーカロイドシリーズのイラストも多数投稿されている。
「濡れぞうきん」機能も
開発のきっかけは、宗原さんがアドビシステムズ主催のイベントで発表するために、Flashで作ったプレゼン資料だ。資料に注釈を入れるための矢印が「ただのラインじゃ面白くない」と考えて工夫し、チョークの質感を出すことに成功した。
プレゼン資料に黒板消しの演出も加え、デザインを黒板風に変えた。「プレゼンは、チョークでややウケ、黒板消しで大ウケという二段構えでウケたため、Webサービスでもいけると思った」
2月14日に公開されたパラパラ漫画を描いて投稿できる「flipbook.in」を見て、「このままでは先にやられると思って焦り」開発に着手。約1週間で完成させたという。
今後は、作品ごとにコメントやタグを付ける機能のほか、黒板をふいて落書きを一気に消せる「濡れぞうきん」機能を検討中だ。濡れぞうきん機能では、「ふいたところが乾くまでうまく描けないおまけ機能を付けたい」という。
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