Google SitesはIBMとMSに対抗できるか
ほとんどのアナリストの説明では、Google SitesはWebサイトを構築するための製品だ。Nucleus Researchのアナリスト、レベッカ・ウェッテマン氏は、この新しいツールを使って30分でWebサイトを構築したと話している。
Google SitesはWikiアプリケーション「JotSpot」を刷新して、Googleサイト構築向けにGoogleナイズしたもの。
Google Sitesのプロダクトマネジャーで、JotSpot構築に貢献したスコット・ジョンストン氏は、Sitesは土台になったJotSpotとはほとんど似ていないと言う。Google Appsらしく見せるために、Googleコンポーネントで徹底的に書き直したからだという。
しかし、このアプリケーションはGoogle Appsをコラボレーションソフトスイートとして際立たせるかもしれないが、それでもGoogle AppsはライバルのMicrosoftとIBMに幾つかの重要な点で後れを取っている。
Forrester Researchのアナリスト、エリカ・ドライバー氏は、Google Sitesがあっても、Google AppsはIBMのLotus QuickrやMicrosoftのSharePointと比べると限定的だと語る。
ドライバー氏は、これらの競合スイートには、基本的なコンテンツサービス、コラボレーション、コミュニケーション、ソーシャルコンピューティングツール、ポータルサービス、オフィスプロダクティビティツール、「大衆向けビジネスインテリジェンス(BI)」とされるものなど、重要分野の機能が豊富にあると言う。
さらにGoogle Appsは、検索、情報権利管理、業務プロセス管理、インフォーマルラーニング(研修などの正式なプログラムによらない学習)など二次的な機能も欠いていると同氏は指摘する。
AMR Researchのアナリスト、ジム・マーフィー氏も同意見で、特にGoogle SitesによるGoogle Appsの進化は、Microsoft OfficeとSharePointの機能の連係に似ていなくもないと主張する。
「Officeでは(Microsoftは)個別のアプリケーション(基本的にワープロ、表計算、プレゼンテーション)で個人用プロダクティビティ機能と電子メール、メッセージングを開発した」と同氏はeWEEKに語った。「SharePointはすべてを結びつけ、コラボレーションを可能にすることで、Officeをグループや企業のプロダクティビティアプリケーションにしている」
同氏はまた、Google Appsは企業全体で採用するには障害があるため、真の企業向けプラットフォームの役目を果たせるかどうかにはまだ疑問があるとする。具体的には、GoogleはAppsのオフラインサポート導入に向け取り組んでいるが、投入しているすべての機能についてそれをやるのは難しいかもしれないと指摘している。
さらに、Google Appsが真のプラットフォームになったとしても、ERP(エンタープライズリソースプランニング)やCRM(顧客関係管理)といった企業向けアプリケーションなど、特定の企業やパートナーのニーズに合わせるためのカスタマイズや統合を容易にしなければならないと同氏は言う。
極めつけに、同氏の意見では、Google Sitesにはワークフローがない。「Googleはワークフローを導入するシンプルな方法を見つけなければならないだろう。だが、ワークフローのような概念をシンプルに保つのは難しい」
ニーズを満たすという点で穴があるものの、Google Sitesは個人やプロジェクトチーム、つまりこの種の機能を必要としていて、企業のIT部門から提供してもらえない人々にとってGoogle Appsの魅力を高めるだろうとドライバー氏は言う。
「2008年には、おそらく一部の大規模な組織が一部の部門にGoogle Appsを導入し始めるだろう。そこから口コミ的に採用が増え、法人分野でのGoogleのプレゼンスは高まるだろう」(同氏)
マーフィー氏は、GoogleはWebネイティブなプラットフォームとしてGoogle Appsを提供している点でIBMやMicrosoftより有利だと語る。
WebでスタートしたGoogle Appsは、最初からコラボレーションの点で訴求力があったため、予定表の共有、Wiki、文書コラボレーションなどの機能は当初の価値命題の一部となるが、MicrosoftとIBMの顧客のほとんどはそうした考え方に慣れなければならないと同氏は主張している。
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