都青少年育成条例改正案、日本ペンクラブと東京弁護士会が反対表明
東京都が再提出を予定している青少年育成条例の改正案に対し、日本ペンクラブは11月25日、「言論・表現の自由をゆがめ、プライバシー空間にまで行政・公権力の関与・介入を許すものとして、改めて反対する」との声明を阿刀田高会長名で発表した。同日、東京弁護士会も反対を表明した。
日本ペンクラブの声明は、都の再提出案について、「あいかわらず根本において、公権力が人間の内面や言論・表現の自由の領域に関与・介入することに対する謙抑的な配慮が感じられない」「公権力がある表現を『有害』かどうかを判断することについて、何の疑念も抱いていない」と批判。「戦前の日本の為政者たちが青少年の健全育成をタテに、まず漫画を始めとする子ども文化を規制し、たちまち一般の言論・表現の自由を踏みにじっていった歴史を思い起こさないわけにはいかない」と、明確に反対を表明している。
日本ペンクラブは3月にも反対声明を出している。
「漫画やアニメには『誇張』が避けられない」
東京弁護士会も若旅一夫会長の声明として反対を表明し、都議会での慎重かつ十分な審議を求めた。
声明では、再提出案が「非実在青少年」という文言を削除した代わりに、条例の対象を「刑罰法規に触れる性交もしくは性交類似行為または婚姻を禁止されている近親者間における性交もしくは性交類似行為を、不当に賛美しまたは誇張するように、描写しまたは表現」した漫画やアニメ、としたことについて、「表現が不明確な上、漫画やアニメには『誇張』が避けらず、表現の自由を侵害する恐れがある」とした。
またインターネットの利用について定めた条文についても、保護者に対しフィルタリングサービスの契約・利用を事実上強制するもので、「家庭教育の自由を侵害する」上に、「青少年インターネット環境整備法」を逸脱し、条例で法律を超える義務を押しつけるものであり、「条例制定権の限界を超える疑いがある」と指摘する。。
東京弁護士会は「子どもが性的搾取や虐待、有害情報にさらされている現状は放置できないが、子どもを救済するためには、性的搾取・虐待などを『子どもの権利侵害』と認識し、子どもを権利主体とした条例の制定が必要」という立場。この点から、改正案は単に青少年育成条例の改正に過ぎず、こうした理念に立脚していないとしている。
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