ソニー、2600億円の最終赤字に 震災の影響で見通し不透明、引当金計上
ソニーは5月23日、2011年3月期の連結業績予想を修正し、最終損益が2600億円の赤字になる見通しだと発表した。従来予想は700億円の黒字だった。東日本大震災の影響で国内事業の収益見通しが不透明になったため、米国会計基準に基づき評価性引当金を計上することになったため。現金支出は伴わず、営業利益やキャッシュフローに影響はないとしている。
対象とした繰延税金資産は国内の納税グループについてのもの。同社は国税については国内100%子会社とともに連結納税しているが、ソニー本体と連結子会社は3月末時点で3年累積で赤字を計上。米国会計基準では、3年累積の赤字計上は繰延税金資産の回収可能性の評価に大きなマイナス要因となる上、震災の影響で国内事業の見通しが不透明になったため、日本の繰延税金資産について、回収可能性が下がったとして3600億円の評価性引当金を計上した。
会見した加藤優EVPCFOは「国内納税単位の収益は元々かなり厳しいものがあったが、11年度(12年3月期)は収益が回復すると見込んでいた。だが震災で11年度のマイナス要因が大きくなり、引当金の計上を判断した」と説明。国内事業の損失は、テレビ事業の赤字のほか、会計上は技術開発費が国内のソニー本体の負担になっていること、円高などが影響しているといい、そこに震災のインパクトが加わった形だ。
営業利益の見通しは2000億円と、従来予想から据え置いた。震災の影響は売上高で220億円。被災した資産の減損・除却などで費用約110億円が発生するが、ほぼ全額を保険でまかなえると見込む。「予期しない費用の発生はあったが、ほかの事業で押し返し、2000億円は達成した」(加藤EVPCFO)
2011年度は、震災の影響として売上高で4400億円程度を見込み、部品調達難やコストダウンの減速などで、営業利益を1500億円押し下げるとみている。ただ、営業利益は前期とおなじ2000億円程度を見込んでいる。
前期決算と今期の見通しは、26日の決算発表で説明する。
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