野村ケンジのぶらんにゅ~AV Review
正確無比、けれども音楽の楽しさをしっかり伝えてくれる優れもの――フィットイヤー「MH335DW」(2/2 ページ)
ダブルウーファーで低域の解像度が向上
ヘッドフォン祭の会場に置かれていたサンプル機である程度の感触を得ていたものの、実際のサウンドはさらに驚くべき実力を秘めていた。音色傾向は至ってストレート。録音されたありのままの音を、ストレートに再生する、まさにモニター系のサウンド。しかも、ノイズレベルが極端に低く、とにかく静かで、それでいて抑揚の幅が格段に広い。ダイナミックレンジが、素晴らしく良好なのだ。しかも、その階調表現が昨年のMH334をあきらかに上まわる細やかさを持ち合わせている。
ヴァイオリンなどの弦楽器は、ボーイングによる響きが細やかなニュアンスまで伝わってきて、まるでマイクを近づけて録り直したかのよう。ピアノの余韻も、これまでに聴いたことのないほど長く続いている。いっぽうで、BAドライバーならではのスピーディーさ、キレの良さも発揮してくれるから面白い。ドラムなどは、スネアもバスドラも、タイトでリズミカルなビートを刻んでくれ、グルーブ感の高い演奏を堪能させてくれた。
MH334もなかなかにフォーカス感の高いサウンドを聴かせてくれたが、MH335DWは格別。ダブルウーファーになって、低域の解像度が向上した恩恵なのだろう、この高解像度感の高さは、大きな魅力だ。勇気が必要となるくらい高価なのは確かだが、オーダーを決意して良かったと心から思える、素晴らしい製品であることは断言しよう。
| 音質評価 | |
|---|---|
| 解像度感 | (粗い----○きめ細かい) |
| 空間表現 | (ナロー----○ワイド) |
| 帯域バランス | (低域強調--○--フラット) |
| 音色傾向 | (迫力重視--○--質感重視) |
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