「Facebookでは研究し放題だった」と元サイエンティスト──Wall Street Journal報道
米Facebookのデータサイエンスチームは、事前の審査プロセスを経ずに(ユーザーを被験者とする)実験を自由に行えた──。同社の元データサイエンティストが米Wall Street Journalにこう語った。
Facebookが約70万人のユーザーを対象に事前通知せずにニュースフィードを操作した実験を行ったことが発表論文で明らかになり、ユーザーや人権保護団体などの批判の声が高まっている。
Facebookのデータサイエンスチームは2007年の創設で、約30人の研究者を擁する。同チームに2012年2月~2013年7月まで在籍していたアンドリュー・レドビナ氏によると、チームの誰もが自由に実験でき、一般の大学や研究機関にあるような研究倫理審査プロセスはなかったという。あまりにも多数の実験が行われていたため、被験者が重複することで正確な実験結果が得られないことを懸念する研究者もいたという。実験の多くはユーザー行動を変化させるようなものだったとレドビナ氏は語る。
例えば2012年には、ユーザーアカウントが人間ではない(ロボット)か偽名である疑いがあるのでロックした、と多数のユーザーに通告した。実際には通告した相手が本人であることをFacebookは確認しており、この実験の目的は本人確認プロセスの改善だったという。同社は過去に、家族のコミュニケーションや孤独感の原因などに関する論文も発表している。
物議を醸している論文の著者である同社データサイエンティストのアダム・クレイマー氏は自身のFacebookで、実験でユーザーデータを使うことは同社の「データの使用に関するポリシー」に明示していることだとしつつも、「今回の論文への反応で学んだことも審査基準に反映させていく」と語った。
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