LINE、「LINE POPの仕様変更で供託金逃れ」報道に反論 ゲーム内アイテムめぐり
LINEが提供しているゲーム内のあるアイテムが、資金決済法の規制対象に当たる可能性があると社内で指摘があったにも関わらず、仕様変更によって規制を回避し、必要な供託金を逃れようとした――こう伝えた4月6日付の一部報道について、LINEは同日、反論するコメントを発表した。
規制や供託金を意図的に免れた事実は「一切ない」としている。同法に関連し、関東財務局から立入検査を受けたことは認めたが、定期的な検査であり、問題のアイテムに起因するものではないと説明している。
「多額の供託金を逃れるため」?
資金決済法では、プリペイドカードやゲーム内のポイントなど、あらかじめお金を支払っておき、買い物の時に決済するものを「前払式支払手段」と定義。発行者が破たんした場合などにユーザーを保護するため、前払式支払手段の未使用残高が1000万円を超えたときは、その半額以上を法務局などに供託することを義務づけている。
6日付の毎日新聞によると、昨年5月、「LINE POP」のアイテム「宝箱の鍵」が、前払式支払手段に当たる可能性がある――と、社内で指摘があったという。
当時の未使用残高は約230億円。長期間使っていないユーザー分を除いても数十億円の供託を求められる可能性があったが、同社はアイテムの用途を制限するなど仕様を変えることで、前払式支払手段に当たらないと説明できると判断。7月に仕様を変更し、財務局に届け出なかったという。
関東財務局は、LINEが必要な届け出をせず法令に抵触する疑いがあるとして今年1月、同社の立入検査を開始したという。
同紙は、「とても供託できる額ではありません」などと書かれた担当者のメールや、「多額の供託金を逃れるため、仕様変更で疑惑を覆い隠した」との関係者の証言も紹介している。
「仕様変更前でも前払式支払手段に該当しない」
同社は6日、報道に反論するコメントを発表した。
前提として、「ゲーム内アイテムが前払式支払手段に該当するか否かは法令上も行政実務上も判断基準が明確でない」とし、ゲームのリリース前やアップデート前に専任の法務担当者がチェックを行っていると説明する。
「宝箱の鍵」については、昨年5月、同社がスマートフォンゲーム全タイトルを対象に、ゲームアイテムが前払式支払手段に当たるか見直したところ、社内担当者がメールで問題提起したという。
指摘を受け同社は、専任法務担当者と外部弁護士に相談。「7月の仕様変更前でも前払式支払手段に該当しない」と判断したという。だが「より保守的な対応を行うこととし、仕様変更を行った」としている。
また、「数十億円の供託を求められる可能性があった」との報道には反論した。資金決済法上の資産保全の方法として同社は現在、現金での供託ではなく、銀行と保全契約を結ぶ形を採っており、「キャッシュアウトするとしても数千万円程度であって、本件が当社の財務状況に与える影響は軽微」と説明している。
関東財務局から立入検査を受けたことは認めたが、「前払式支払手段発行者に対して数年に一度定期的になされているもの」であり、「宝箱の鍵」について資金決済法上必要な届出をしなかったという疑いに起因するものではない」としている。
同社の提供するゲーム内アイテムが前払式支払手段に当たるかどうかは、関東財務局と協議中という。「同局の指導に従って適切に対応する」としている。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
こんなメディアも見られています
ITmedia NEWSに関連する情報をお探しであれば、こちらのメディアもお役に立てるかもしれません。
SpecialPR
本日の新着記事
アクセスランキング
-
1
GMO、ランサム被害にあった顧客に新しいPC提供へ 犯行グループは1人の顧客情報公開か
-
2
NECのルータ「Aterm」、PHP脆弱性の影響なし 設定画面URLの「.php」は無関係
-
3
「楽天トラベル」に不正アクセス 顧客情報最大約260万件など流出か 予約者約3.6万件のクレカ情報も
-
4
GMO不正アクセス、犯人側は「27日に顧客のPC攻撃」予告 GMOが端末回収、ホワイトハッカーが解析中
-
5
Google、プライバシーポリシーに「Gmail」「Googleフォト」のデータを広告に使う例外を追加 回避方法は
-
6
「5年でバッテリーが使い物にならなくなる」は本当か テスラ「モデル3」5年目点検で分かったこと
-
7
「年齢は合ってますが、人間ではありません」 6歳の飼い猫に届いた“進研ゼミの案内” なぜ届いたのかベネッセに聞いた
-
8
GMO熊谷代表「社内ホワイトハッカーが事前に指摘」も対策遅れ、国に「能動的サイバー防御」要請 「責任転嫁では」SNSで批判も
-
9
「若手はAI使うな」は“老害”なのか? 新人教育で「AI禁止」した企業の1年後
-
10
グッスマに不正アクセス、公式EC閉鎖 会員の住所や注文履歴など漏えいか 再開目処立たず
ITmedia NEWS SNS
インフォメーション
注目情報をチェック
ITmediaNEWSをフォロー
あなたにおすすめの記事PR