ホワイトハウスに21世紀がやって来た?
21世紀になってすでに15年が経過したが、ホワイトハウスはやっと20世紀を脱したところだ――と、米New York Times紙が報じている。
ホワイトハウスの情報システムとなれば、きっと最先端の装備に違いない、iPhone 6s PlusにSurface Pro 4を全員が支給されているのだろう――などと思っていないだろうか。残念ながら、ホワイトハウスといえどお役所であり、予算と縦割り主義、そしてなによりセキュリティの制約がある。つい最近まで使われていたのは、10年以上前のデスクトップPCと、BlackBerryだった。
勝手に電源が入ったり落ちたりするPC。30年前に家電量販店から買ってきた、短縮ダイアルの入力方法もわからない電話機。特定のスポットにしか届かないWi-Fi。モノクロ専用で両面印刷もできないプリンタ……。大統領専用機エアフォース・ワンの対地上通信は、ダイアルアップモデム並みのナローバンドで、細々とメールを送信していた。
バラク・オバマ大統領の政権スタッフは、こうした状況に7年間耐えてきた。この環境をアップグレードしたことは、オバマ政権の遺産のひとつだと同紙は皮肉っている。
Facebookのオフィス機能を刷新した、デビッド・リコードン氏が呼ばれた。彼はまず、ホワイトハウスに張り巡らされた1マイル以上、6トン近い電話線とイーサネットケーブルを始末して、新しいものに置き換えた。最新プロセッサとSSDを搭載したノートPCと、iPhoneの最近のモデルが、全員に支給された(ただしオバマ大統領だけは、特別にセキュリティを強化したBlackBerryを持っている)。リモート操作で短縮ダイヤルを登録できるデジタル電話機。どこからでも強力なセキュリティを保ったままアクセスできる上に、ライブストリーミング動画を配信する速度を持ったWi-Fi。そしてもちろん、カラープリンタ。エアフォース・ワンもブロードバンドで接続され、ようやくホワイトハウスにも、21世紀がやってきたのだ。
もっとも、先代のジョージ・W・ブッシュ政権も、i486のPCとLotus Notesのメールから脱却して、当時の最新システムに置き換えたのだが、進歩はそこで止まってしまった。日進月歩の世間から、ホワイトハウスはいつも置いていかれる運命にあるのかもしれない。今回の機材交換には、まる2年を要した。
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