オバマ元大統領も投稿 実名制Q&Aサイト「Quora」日本上陸 医療情報などの「信頼性」はどう保つ?

 米Quoraは11月14日、実名制Q&Aサイト「Quora」(クオーラ)の日本語版をリリースした。ユーザーは自分の専門分野や職業などを公開でき、クオリティーの高い回答を集めることで類似サービスとの差別化を図る。

 同サービスは2010年に英語版がスタート。これまでスペイン語、フランス語、イタリア語、ドイツ語などに対応してきた。

Quora Quora(日本語版)

 Quoraは、Facebook元CTOのアダム・ディアンジェロさんらが2009年に創業。米国のバラク・オバマ元大統領やウィキペディアの共同創始者ジミー・ウェールズさんといった著名人も投稿するサイトとして注目を浴びている。

「高品質なコンテンツ」が特徴

 Q&Aサイトは既に日本でも複数存在するが、Quoraの特徴は「コンテンツに信頼性があり、高品質であること」という。サイトには、自然言語処理技術や深層学習の技術を活用。コンテンツの質を担保するため、「ユーザーのレーティング(評価)」「専門知識を持つ回答者のレコメンド」「スパムやいたずら投稿の自動検出」などを行うという。

 ユーザーのレーティングは、ユーザーの回答履歴や回答数、他のユーザーからの反応数などで評価。回答に対して誰が高評価しているのか、なぜこの回答に高い評価が付いているのかなど、細かな情報も確認するとしている。

 また、ユーザーが自分の得意分野や勤務先、居住地などを登録でき、それによりQuora側が質問内容に適した回答者を探し出すという。具体的には「東京はロンドンに比べてどう?」という質問に対し、両方住んだことのある人に回答してもらえるよう表示方法をパーソナライズしているそうだ。

Quora (左)共同創業者兼CEOアダム・ディアンジェロさん、(右)Quoraの日本コミュニティ責任者フリーデンバーグ桃紅さん。創業当初、シリコンバレーにある小さなオフィスで、3人で英語版をスタートさせたという。現在事務所はマウンテンビューにあり、従業員は200人ほど

医療情報などの「信頼性」

 昨年日本では、ディー・エヌ・エー(DeNA)医療情報サイト「WELQ」が公開する記事をめぐり、「信頼性が低い」などと批判が殺到する騒動があった。Quoraの英語版では、取り扱いが難しい医療情報については「医者などの専門家が回答することで信頼性を担保していた」という。

 話を聞いていて感じたのは、彼らは“正確な情報を出す”こと自体が目的ではないということ。あくまでもプラットフォームの提供者であり、「誰が書くか」「その人はどんな経歴を持った人か」という情報を基に、ユーザー自身に情報の判断をゆだねるという考え方なのだろう。

 収益化は急がない。英語版では約5年広告枠などを設置せず、日本語版でも広告よりまずはコンテンツに注力していく考えだ。

 日本語版公開に伴い、Quoraの日本コミュニティ責任者フリーデンバーグ桃紅さんは、「何らかの分野で専門知識を持っている人に、最初のユーザーになってもらうことが非常に重要」と話している。

 「人間が求めている知識のほとんどは、まだインターネット上に公開されていない。どこにあるのかというと、それは人間の頭の中だ。これをみんなが使えるようにしたい」――Quora共同創業者兼CEOアダム・ディアンジェロさんは言う。同社のミッションは「世界中の知識を共有し、その知識を広め深める」ことだ。

太田智美

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太田智美
太田智美

小学3年生より国立音楽大学附属小学校に編入し、小・中・高とピアノを専攻。大学では音楽学と音楽教育(教員免許取得)を専攻し卒業する。 その後、慶應義塾大学大学院メディアデザイン研究科に入学。人と人とのコミュニケーションで発生するイベントに対して偶然性の音楽を生成するアルゴリズム「おところりん」を生み出し、「おところりん:ソーシャルネットワークにおける偶然性を用いた音楽生成(Otocororin: a chance music for social network systems) (http://koara.lib.keio.ac.jp/xoonips/modules/xoonips/download.php/KO40001001-00002010-0075.pdf?file_id=44931) 」を修士論文として提出。同研究は、情報処理学会 第12回「Internet and Operation Technology(IOT)」研究会において学生奨励賞を受賞。 同大学院を修了後、2011年にアイティメディア株式会社に入社。営業配属を経て、2012年より@IT統括部に所属し、技術者コミュニティ支援やイベント運営、記事執筆などに携わる。2014年4月から2016年3月までねとらぼ編集部に所属。2016年4月よりITmedia ニュースに配属される。これまでの代表作は「世の中やっぱり金でした 71万円の大金を積んで誰よりも早く『iPhone 6 Plus』の使い勝手を検証してみた (http://nlab.itmedia.co.jp/nl/articles/1409/10/news139.html) 」「スケスケでまるみえじゃないですか! 人によっては透明に見えるドレスを作ってみた (http://nlab.itmedia.co.jp/nl/articles/1502/27/news152.html) 」「あの日、Twitterのくじらが出なかったもう1つの理由 (http://www.atmarkit.co.jp/ait/articles/1401/08/news082.html) 」「ゆとり世代が問う『好きなことをやって何が悪い!』(シリーズ) (http://www.itmedia.co.jp/keywords/yutori_generation.html) 」「はじめてのAI(連載) (http://www.itmedia.co.jp/news/series/5264/) 」など。 Twitter:@tb_bot (https://twitter.com/tb_bot)

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