NHK、新しい3Dテレビ「アクティナビジョン」公開
NHK放送技術研究所は5月22日、毎年恒例の「技研公開」(NHK放送技術研究所一般公開、一般公開は5月24〜27日)で新しい3D表示方式「アクティナビジョン」を披露した。 「スーパーハイビジョン」(4K/8K)の次の放送メディアを目指して研究開発を進めている「インテグラル3Dテレビ」の高精細版。専用メガネなしで自然な3次元映像を見られるという。
インテグラル3Dテレビは、1908年にフランスの研究者リップマンが発表したインテグラルフォトグラフィー方式をベースにした立体テレビシステムだ。多数の微細なレンズを2次元的に配列したレンズアレイを用いて多視点映像を撮影し、再生時も表示部から出た光線群がレンズアレイを通過することで撮影時と同じ経路で伝播し、立体的な光学像を形成する“光線再生型”の立体映像だ。視聴者が右に動けば被写体の左側を、左に動けば被写体の右側といった具合に多視点の立体映像ができあがる。
しかし上下左右すべての方向からの見え方を再現するためには2次元映像に比べて格段に多い情報量が必要。 技研公開では2002年に4K相当、2007年に8K相当、2011年には15K相当と多視点映像の高解像度化を進めてきたが、立体映像の解像度は高いとはいえなかった。またレンズアレイ方式の場合、多くの光線を高い精度で再生することが難しいという課題もあった。
アクティナビジョンは、ギリシャ語で「光線」の意味を持つ「Aktina」に由来する。カメラアレイで撮影する多視点映像は8Kの3.5倍という高解像度とし、3次元映像に必要な光線情報を高い精度で補間生成する技術も新たに開発した。
再生時にはレンズアレイの代わりに専用のスクリーンを使用する。4Kプロジェクター14台を使って専用スクリーンに投射し、透過した光線が光学像を形成する。高い密度の光線を再生することが可能になり、立体映像は従来の約3倍にあたる30万画素に向上したという。
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