「急な方針変更があった」 老舗RPAベンダーBlue Prismが“AI研究所”を設立した理由
「急な方針転換で、社員自身もすごく驚いている」――RPAベンダーBlue Prism日本法人の志村裕司氏(ソリューションコンサルティング部長)は、こう話す。同社は1月31日、都内で事業戦略発表会を開催。新たな事業戦略「コネクテッドRPA」を掲げ、AI(人工知能)機能を組み込んだ製品開発に向けた英国・ロンドンでの研究所設立などについて発表した。
コネクテッドRPAは、企業がクラウドやAI技術を簡単に活用できるようにすることで業務の自動化・効率化を促進し、反復作業から解放された社員がイノベーションを生み出せるよう支援する――という考え方。
Blue Prismは15年以上の歴史を持つ老舗RPAベンダーで、IT部門がガバナンスやセキュリティを管理しやすいよう、サーバ集中管理型のRPAプラットフォームを提供する。1月31日に発表された最新版の「Blue Prism v6.5」では、日本語や簡体字中国語への完全対応などのアップデートがあった。
Blue Prismグループのパット・ギアリー氏(チーフエヴァンジェリスト)は「日本ではデスクトップ型のRPAがメインだが、企業全体にスケールさせるならIT部門がガバナンスやセキュリティを管理した方が良い。Blue Prismなら実行履歴だけでなくアクセス履歴など全て記録されるのでセキュアに利用できる」と説明する。
同社が掲げるコネクテッドRPAを構成する要素の1つが、新たに設立されたAI研究所だ。AI分野の研究者やエンジニア20~30人を集め、自社開発のAI機能をBlue Prismプラットフォームに組み込む考え。
志村氏は「これまでAIについてはベスト・オブ・ブリード(マルチベンダー)戦略を取り、自社開発はしないという方針だったが急転換し、自社でAIラボを持つことになった。社員自身もすごく驚いている」と話す。「しかし、RPAとAI連携は今後重視され、そのトレンドが拡大するのは間違いない」(志村氏)。AIスキルを提供するパートナー企業とは引き続き連携を進める。
第1弾として、Blue Prismプラットフォームにおける文書処理のワークフローに「AI-OCR」(光学認識機能)システムを直接組み込む。文書を読み取り、種類別の分類を行うなど、文書処理プロセスを効率化するという。
志村氏は「特にAI連携は、画像や文字の認識、分類、予測なども可能になり、自動化の範囲が広がる。今後企業がRPAツールを選ぶとき、セキュリティや製品の拡張性だけでなく、いかにAIと連携しやすいかも重視されるだろう」と語った。
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