Googleの「ロケーション履歴」への法的要請“ジオフェンス令状”が急増中──New York Times報道
米Googleが2009年から提供している位置情報サービス「ロケーション履歴」のデータを米国の法執行機関が犯罪捜査のためにリクエストすることが増えていると、米New York Timesが4月13日(現地時間)に報じた。
ロケーション履歴は、Googleアカウントでログインしているデバイスの位置情報を記録し、Googleに送る機能。デフォルトではオフになっている。これをオンにすると、Googleマップのタイムラインやマップとカレンダーの連携などの機能が利用できる他、通勤経路のリアルタイムの交通状況通知、関連性の高い広告表示などが可能になる。
New York Timesによると、ユーザーのロケーション履歴のデータはGoogleのデータセンターの「Sensorvault」と呼ばれるデータベースに保存されているという。過去10年の世界の何億台ものデバイスのデータが保存されている。
世界の政府や法執行機関がGoogleを含むプラットフォーマー企業にユーザーデータをリクエストすることは、各社の透明性レポートでも知られていることだが、あるGoogleの従業員によると、Sensorvaultのデータに対するリクエストが増えているという。この従業員は、今年に入って1週間当たり180件程度のリクエストを受けていると語った(Googleは具体的な件数の確認を拒否した)。
このリクエストは、ある限定地域、限定期間にその地域に存在したデバイスのロケーション履歴を求めるもので、「ジオフェンス令状」と呼ばれる。Googleは令状が正当だと判断した場合、匿名化したデバイスの位置情報を提供する。法執行機関はこのデータに基づいて捜査中の犯罪に関連性が高いとみられるデバイスをピックアップし、あらためてGoogleにそれらの犯人あるいは目撃者のものである可能性のあるデバイスの個人情報を要求する。
Googleは最初のリクエストが正当かどうかの判断に時間をかけるため、情報提供までに数週間から数カ月かかるようになっているという。
Googleの法執行機関と情報セキュリティ担当ディレクターを務めるリチャード・サルガド氏はNew York Timesに対し、「われわれは法執行機関の重要な業務を支援しつつ、ユーザーのプライバシーを積極的に保護している。(ジオフェンス令状に対して)開示するデータの範囲を絞り込み、法的に要求される特定のユーザーの情報のみを提供し、法的義務を順守するための新しいプロセスを作成した」と語った。
ロケーション履歴は「アクティビティ管理」でオフにできる。ただし、ロケーション履歴をオフにしてもGoogle検索やGoogleマップなど他のサービスの利用方法によっては、一部の位置情報データが他の設定内に引き続き保存されることがある。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
こんなメディアも見られています
ITmedia NEWSに関連する情報をお探しであれば、こちらのメディアもお役に立てるかもしれません。
SpecialPR
本日の新着記事
アクセスランキング
-
1
メルカリ、梨の転売疑惑に「盗品の出品は確認されず」 誹謗中傷には利用制限も
-
2
Anthropic、「Claude Opus 5」公開 Fable 5に迫る性能を半額で――サイバー安全策は緩和、拒否時は自動フォールバックも
-
3
「iPhone高騰」はこれからも続く? 中国CXMTに近づくApple、メモリ競合へのけん制が不発に終わりそうなワケ【後編】
-
4
「ニューロマンサー」実写ドラマ、Apple TV+で2027年1月配信開始へ
-
5
海外の新作バカゲー「電車アタック」にマンガ家が感心した理由 ブッ飛んだ内容と完成度の高さ、そして“日本”
-
6
「めっちゃカメレオン」公式Discord乗っ取り 担当者PCがマルウェア感染、管理者が全員BANに 現在は復旧
-
7
「こんなのに追われたら……」急斜面もやすやす爆走、中国製の車輪付き四足ロボのデモ動画が話題 最高時速20km超
-
8
暑さ対策が熱い! 「猛暑対策展」で感じた、転んでもただでは起き上がらない日本人のエネルギー
-
9
検索結果に「詐欺ではありません」と表示させる詐欺手口、警視庁が注意喚起 AI要約も餌食に
-
10
スーパーに並んだ「ごちゃごちゃ生成AIポップ」が物議 “看板王”こと、きぬた歯科院長「これはアリ」
ITmedia NEWS SNS
インフォメーション
注目情報をチェック
ITmediaNEWSをフォロー
あなたにおすすめの記事PR