「事後報告すらない」──“Adobe CC”で旧バージョンDL廃止 アドビは理解求める
米Adobe Systemsの「Photoshop」や「InDesign」など一部の製品で、旧バージョンのソフトウェアがダウンロードできなくなったと5月9日ごろからTwitterなどで話題になっている。ITmedia NEWSがアドビジャパンに取材したところ、同社は「旧バージョンの一部に第三者の権利を侵害しているものがあったため」とコメントした。
従来は「CS6から上」なら全て使えた
従来、同社製品群のサブスクリプションサービス「Creative Cloud」は「CS6以降のアプリケーションをいつでも全て使える」(CS6は2012年発売)とうたっており、ユーザーは契約アカウントを持っていれば最新バージョンからCS6までの好きなバージョンをダウンロードし利用できていた。
しかし9日ごろに一転して、一部の旧バージョンがダウンロード不可能に。例えば「Photoshop CC」であれば、最新バージョンの「CC 20.0.4」の他、「CC 20.0.3」~「19.1.8」までしかダウンロードできず、「CC 18.1.7」以前のバージョンは表示されなくなっている。
Adobeから全ユーザーへの事前通知なく、突如変更が行われたため、旧バージョンを利用していたユーザーからは動揺の声が広がっている。
「事後報告のメールすら来ない」
Adobe製品の解説書執筆などを手がけるWebデザイナーのなつき(@Stocker_jp)さんは自身のブログで本件の詳細や問題点をまとめており、「事前告知どころか事後報告のメールすら来ていない」「理由を問い合わせてもまともに回答しない」など、Adobeの対応に不満を漏らす。
アドビジャパンによると、「旧バージョンの一部に第三者の権利を侵害しているものがあった。このため、日本に限らず全世界で旧バージョンのDLを廃止した」という。権利侵害の詳細については明らかにしていない。
記者も個人的にCreative Cloudフォトプランを契約し、Photoshop CCなどを日常的に利用しているが、記事執筆時点の13日午後8時に至るまで、契約メールアドレスにAdobeから説明は届いていない。
従来ダウンロードできていたものに制限をかけられたことで不利益を被るユーザーもいる。そうした変更を告知なしで行うことに法的な問題はないのか問うと「確認したいが、米国本社としては法的な問題を確認した上で行っている」(アドビジャパン)とした。
また、「旧バージョンを利用しているユーザーの一部にはメールで通知している」(同)とも答えた。
「ご不便おかけすることは大変申し訳なく思うが、Adobeとしては機能やセキュリティの面から最新バージョンを利用してもらうのが以前からの基本方針だ。これに加え、旧バージョンに権利侵害の問題も見つかったことから、健全な状態で運用するためにこのような判断をしたことをご理解いただきたい」(同)
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
この記事の著者
関連記事
こんなメディアも見られています
ITmedia NEWSに関連する情報をお探しであれば、こちらのメディアもお役に立てるかもしれません。
SpecialPR
本日の新着記事
アクセスランキング
-
1
GMO、ランサム被害にあった顧客に新しいPC提供へ 犯行グループは1人の顧客情報公開か
-
2
NECのルータ「Aterm」、PHP脆弱性の影響なし 設定画面URLの「.php」は無関係
-
3
GMO、不正アクセス実行犯の手がかりに懸賞金 1億5000万円規模
-
4
「楽天トラベル」に不正アクセス 顧客情報最大約260万件など流出か 予約者約3.6万件のクレカ情報も
-
5
GMO、攻撃者の公開情報に「アクセスは絶対に控えて」 悪質な拡散者には法的措置を準備
-
6
Google、プライバシーポリシーに「Gmail」「Googleフォト」のデータを広告に使う例外を追加 回避方法は
-
7
So-net、会員情報約259万件が漏えい 一部メールサービスではパスワードも流出
-
8
メアドを検索→AIで“その人専用フィッシングメール”を生成する手法、クリック率が約2.7倍に 7000人以上で実験
-
9
IPO目論見書に「AIは人類の存亡リスク」「コードの9割はClaude製」 Anthropicが示した規格外の見立て
-
10
「自分の個人情報が漏えいした……どうすれば?」 IPAが対処法公開
ITmedia NEWS SNS
インフォメーション
注目情報をチェック
ITmediaNEWSをフォロー
あなたにおすすめの記事PR