スパコン「京」後継機、名称は「富岳」に決定
理化学研究所は5月23日、スーパーコンピュータ「京」の後継機の名称を「富岳」(ふがく)に決めたと発表した。2021年ごろに運用を始める予定で、京の最大100倍の実行性能を目指す。富岳は「京」と同様、理研 計算科学研究センター(神戸市)に設置する。
理研は今年2月、京の運用を8月に終了すると発表し、後継機の名称を公式Webサイトで募集。5181件の応募があったという。理研の松本紘理事長は「創薬や防災を発展させる上で必要なシミュレーションに加え、AI、ビッグデータ分析の基盤として活躍すると確信している」と語った。
富岳は「富士山」の別名。富士山のように高く(性能が高く)、裾野が広く(対象分野が広く)、海外での知名度も高くなってほしい――などの理由から名付けた。各国のスーパーコンピュータの名称は山にちなんだものが多く、発音がしやすいことも考慮したという。
その他の候補は「穹」(きゅう)、「叡」(えい)、「Yukawa」(ゆかわ)、「凌駕」(りょうが)、「光明」(こうみょう)、「解」(かい)など。応募数の1位は「垓」(がい)、2位は「雅」(みやび)、3位は「極」(ごく)だったが、公募時に提示していた「世界トップレベルの性能をアピールする」「親しみやすい名称」などの条件を加味して採用しなかった。
新開発のCPU「A64FX」を搭載
富岳は、富士通が開発したCPU「A64FX」を搭載する。このCPUは、英Armの命令セットアーキテクチャ「Armv8-A」をスーパーコンピュータ向けに拡張した「SVE」(Scalable Vector Extension)を世界で初めて実装し、「幅広いソフトウェアに対応する汎用性、超並列、超低消費電力、メインフレームクラスの高い信頼性を実現する」(富士通)という。
単一プロセッサでは倍精度(64ビット)浮動小数点演算のピーク性能は2.7TFLOPS以上だが、単精度(32ビット)だとこの2倍、半精度(16ビット)は4倍の処理能力になり、ビッグデータ分析などに対応。CPUとCPUの間は、独自のネットワーク(Tofuインターコネクト)で直結し、並列性能を向上させる。
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