養豚をAIで支援する実験スタート ブタの体重・肉質を分析、最適な餌の配合など助言
養豚農家を支援するITツールを開発・提供するベンチャーEco-Porkは11月29日、AIを活用して養豚の一部を自動化する実証実験を始めた。ブタの体重や肉質などをAIで分析し、最適な飼料配合や給水方法などを算出することで、養豚の生産効率を高めるという。養豚農家の勘と経験をAIで可視化し、豚肉の安定供給を後押しする狙い。
実験では、養豚場に体重計や各種センサーを設置し、取得したデータをEco-Porkのクラウドサービス「Porker」に集約する。集積したデータをAIで分析し、最適な育成方法などを農家に通知する。
分析に用いるAIは、Eco-Porkが開発した「Porker EVO」。教師データとして2018年から、豚の飼育環境、餌、水、体重に関するデータを80万頭分学習させている。今後は、食用ブタ向けの体重計などを手掛けるはかりメーカー、田中衡機工業所と連携し、1日当たり2万頭分のデータ提供を受け、AIをさらに強化する予定だ。
AI構築に必要な農学・疫学的知見は、養豚事業や飼料開発を手掛けるリバネスから提供を受ける。専門知識をAIに学習させ、助言の精度をさらに高める考えだ。
Eco-Porkは現在、世界的な人口増加と中間所得層の拡大に伴って、タンパク質の需要増加と供給不足が起きることを懸念しているという。テクノロジーを活用して豚肉の供給量を増加させ、“タンパク質危機”に対応するとしている。
今後は実証実験で得たデータを基に、ブタの飼育方法全般を自動で考案するAIの開発を目指す。AIの指示通りに稼働する飼育設備を開発し、給餌・給水を自動化することも視野に入れている。
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