ユーザー認証は「お尻の穴」──尿や便で健康状態をチェックするスマートトイレ 米研究
トイレにガジェットやセンサーを取り付けることで、用を足した人の尿や便から健康状態をチェックするシステムを開発した──米スタンフォード大学医学大学院は4月6日(現地時間)、こんな研究結果を発表した。備えたカメラの映像と機械学習で、肛門の模様などからユーザーを特定し、尿の成分や流量、便の形状から、医師と同程度の精度で健康状態をチェックできるという。
研究チームは、洋式トイレの便座に圧力センサーやモーションセンサー、尿検査試験紙、各種カメラを設置した。
まず圧力センサーでユーザーが便座に座ったことを検知。モーションセンサーで放尿を検知すると、尿成分分析の試験紙の位置を調整する。2台の小型ハイスピードカメラ(GoPro HERO7)を用いて尿の流れを撮影し、画像処理することで流量を推定する。
便は、形状と硬さで7段階に分類する指標を基に、医師2人が便の画像データセット(2362枚)にタグ付けを行い、ディープラーニングで学習させた。便座に取り付けたカメラで便を撮影し、学習モデルで分類したところ、医者と同程度の診断精度を発揮できたという。
尿や便から得られた健康状態の情報をユーザーとひも付けるため、トイレのレバーに指紋認証センサーを搭載。しかし、ユーザーが必ずトイレを流すとは限らず、流すユーザーが別人となる可能性もあるため、生体認証として指紋の他に「肛門のしわ」も取り入れた。撮影した肛門を機械学習(テンプレートマッチング)で比較することで、ユーザーを特定できるようにした。
研究チームによれば、肛門の画像は認識用として用いられるのみで、誰かが撮影画像を見ることはないとしている。
研究チームは排せつ物から健康状態をチェックすることで、消化器系疾患の早期発見につなげられると期待している。
現状のシステムは洋式トイレにしか取り付けられないため、チームはスマートフォンで便を撮影するだけで便の状態を判定できるアプリも開発した。
今後、他にも有用な検査方法の組み込みや、大規模な臨床研究を行っていくとしている。
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