IT基礎英語
“GAFA”じゃなくて、もっとカッコいい呼び方ないの? Google、Apple、Facebook、Amazonひっくるめて何と呼ぶか問題
独占的なサービスを通じて世界中で膨大な量の個人情報を握るようになったGoogle、Apple、Facebook、Amazon。この4社をひっくるめて何と呼ぶのか。日本のメディアは4社の頭文字を並べた「GAFA」をよく使うけれど、実はこの言葉、英語のメディアではほとんど見かけない。
例えばこの4社のCEOが7月に米議会の公聴会にオンライン経由で出席し、独禁法違反疑惑を追及されたというニュース。「Big Tech CEOs questioned over antitrust concerns」というUSA TODAYの記事は、こんな風に伝えていた。
The big four tech CEOs whose companies dominate our daily lives came to Washington via teleconference Tuesday to testify before a House Judiciary subcommittee on antitrust concerns.
私たちの日常生活を支配しているビッグフォーのテックCEOがテレビ会議経由でワシントンに来て、下院司法小委員会で反トラスト法の懸念について証言した。
「tech」は言うまでもなく「technology」の短縮語。日本のマスコミは主に「ハイテク企業」「IT企業」などの言葉を使うけれど、英語のニュースは単純に、techで済ませる記事が圧倒的に多い。
「the Big Four」とも呼ばれる大手4社についてはほかにも、「Big Tech(テック大手)」「The most powerful figures in tech(テック業界で最もパワフルな存在)」「tech titans/tech giants(テックの巨人)」「the world's biggest tech companies(世界最大のテック企業)」などの表現が使われていた。
こうした企業はSNSなどのサービス基盤(platform)を提供しているという意味で、日本語で「プラットフォーマー」と呼ばれることもある。けれど英語の「platformer」といえば、platform gameというマリオのようなゲームのジャンルを意味するとのこと(Googleの画像検索で「プラットフォーマー」と「platformer」をそれぞれ検索すると、違いが一目瞭然で面白い)。
ではGAFAも和製英語なのか。
と思ったら、使い始めたのはフランスのメディアらしい。
「In France, there's a new word: GAFA(フランスにはGAFAという新語が存在する)」と伝えているのは、2014年12月の米メディアQuartzの記事。それによると、GAFAは当時のフランス語の新聞やブログ、テレビ番組の中で使われていて、有力紙ルモンドにこの言葉が初めて登場したのは2012年12月だった。
ただしGAFAはそれほど頻繁に登場する言葉ではなく、もっぱら税金逃れや個人情報流出、市場独占といった批判的な話題に関連して使われているという。
独禁法違反と聞いて思い出すのは、1990年代に米司法省がMicrosoftを提訴した反トラスト法訴訟。分割を免れて超大手であり続けるMicrosoftがGAFAに入っていないのは不思議な気もするけれど、膨大な個人情報の扱いや、現在の独占状態をめぐる批判の矛先がGAFAに向いていることを考えると納得もいく。
一応、GAFAにMicrosoftをくっつけて「GAFAM」という言い方もあるらしいけれど、実際に使われている記事はほとんど目にしたことがない。
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ITmediaで海外情報を長年翻訳している鈴木聖子さんが、IT関連記事に登場する英文の中からよく見かける単語や気になった表現について紹介するコーナーです。
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