VRヘッドセットを作っている“中の人”は、「Apple Vision Pro」をどう見た?(2/5 ページ)
「頭にかぶれる大画面Display」コンセプトの次世代機
Appleの配信した発表会の映像を見ていて、まったくもってびっくりしたのは、彼らのアプローチが「頭にかぶれる、大画面パソコン(あるいはiPad)」だと見えたことです。もちろん3D表現も可能だし、ゲームだって遊べるわけですが、少なくともプレゼンテーションの中に出てきたほぼ全てのスライドが、手と頭以外をほぼ動かさずに、2D表現のアプリケーションを現実をパススルーしたAR空間で見るというものでした。
え、3Dじゃないの? 身体動かさないの? 6DoFじゃないの? ヘッドマウントディスプレイなのに? って。
発表を見てわかったのは「ああ、かぶれる大画面パソコン作りたかったのね」ということです。誤解なきように書いておきたいのですが、かぶれる大画面パソコンというアプローチが悪いなんてことは決してありません。
それはそれで以前からある有力なマーケットへのアプローチ手法で、事実XREAL(旧Nreal)はそれはそれでうまく行っているのですから。身のまわりで誰も電車や飛行機や新幹線で「XREAL Air」を使って居るのを見たことがないかもしれないけど、それなりの台数は売れているようです(AR市場での出荷台数はメーカー発表の情報ではあるが、トップシェア)。
既に世の中には何種類もでていた「かぶれる大画面コンセプト」における本命中の本命で、特別にすごいデバイスが発表! という論調であれば、Apple Vision Proの製品仕様を見るに的確な論調なだなぁと感じます。逆に、VRの未来だとか、「Quest 3」のもっとずっとすごいやつ! とか、Meta含むVRヘッドセットベンダーはこれで苦しくなるぞ! みたいな論調はだいぶズレているな、と見ます。
VR業界のみなさまのコメントと、これまでVR(ヘッドセット)やAR(グラス)を本格的に見てこなかった人たちで、Vision Proに対する意見が大きくズレているのはこのポイントなんです。
ただ、少なくともこのコンセプトで1000万台を出荷したような製品事例は多分ありません(XREALが数字を公表してないので予想ですが)。対する「Quest 2」の出荷台数は1000万台をはるかに超えているし、Vision Proが出るころにはQuest 3を加算して優に2000万台を超えてくるのは間違いないでしょう。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
この記事の著者
関連記事
こんなメディアも見られています
ITmedia NEWSに関連する情報をお探しであれば、こちらのメディアもお役に立てるかもしれません。
SpecialPR
本日の新着記事
アクセスランキング
-
1
GMO、ランサム被害にあった顧客に新しいPC提供へ 犯行グループは1人の顧客情報公開か
-
2
NECのルータ「Aterm」、PHP脆弱性の影響なし 設定画面URLの「.php」は無関係
-
3
GMO、不正アクセス実行犯の手がかりに懸賞金 1億5000万円規模
-
4
auメールで朝から障害 全国で利用しづらい状況に
-
5
「楽天トラベル」に不正アクセス 顧客情報最大約260万件など流出か 予約者約3.6万件のクレカ情報も
-
6
Apple、M6搭載の14インチ「MacBook Pro」発表 AI性能向上、33万9800円から
-
7
GMO、攻撃者の公開情報に「アクセスは絶対に控えて」 悪質な拡散者には法的措置を準備
-
8
IPO目論見書に「AIは人類の存亡リスク」「コードの9割はClaude製」 Anthropicが示した規格外の見立て
-
9
メアドを検索→AIで“その人専用フィッシングメール”を生成する手法、クリック率が約2.7倍に 7000人以上で実験
-
10
So-net、会員情報約259万件が漏えい 一部メールサービスではパスワードも流出
ITmedia NEWS SNS
インフォメーション
注目情報をチェック
ITmediaNEWSをフォロー
あなたにおすすめの記事PR