SaaS for SaaSの世界
情シス狙う“SaaS管理市場”が盛り上がる背景 179億円調達「ジョーシス」の戦い方は(1/3 ページ)
連載:SaaS for SaaSの世界
いわゆる「SaaS for SaaS」(SaaSのためのSaaS)の中でも「SaaS管理ツール」に注目。主要3社のSaaS管理ツールについて、ビジネスモデルや開発思想の違いを探る。
コロナ禍は世界中で様々な変化を引き起こしたが、SaaS業界においてはプラスとなる側面もあった。在宅勤務の増加を受けて、ビデオ会議システム「Zoom」などの需要は急増。新しい働き方に対応するために多くの企業が様々なSaaSの導入を進めた。
緊急事態の意思決定だったため、ここ2年は管理体制などが後回しで進んできた。しかし、世の中が正常化しつつある中では、各社の情報システム部門(以下「情シス」)が多数のSaaSやデバイスの管理業務に向き合わざるを得なくなってきている。
企業の情報セキュリティは、信用する領域(社内)と信用しない領域(社外)との間に境界を設け、企業が守るべき情報資産とユーザー・端末を信用する境界内部において管理する「境界防御モデル」が長らく採用されてきた。この場合の情シスの役割は、境界となる壁を設け、外部からの侵害を防ぐことを主としており、ファイアウォールやVPN、プロキシサーバなどが代表的なソリューションだ。
一方で、近年はクラウドサービスが普及し、モバイル端末の活用や在宅勤務などの働き方の多様化によって、境界(社内・社外)そのものが曖昧になりつつある。これにより、自社で情報システムネットワークを構築するのではなく、既にあるSaaS、PaaSなどの外部クラウドサービスの利用を前提としたセキュリティ対策が求められるようになってきている。
そこで注目された「ゼロトラストモデル」は、社内外関係なく誰がどのデバイスからアクセスしたかのログをリアルタイムに収集・検証し、都度認証を必要とするセキュリティ体制であり、多くの企業の情シスがこの変化に対応していかなければならない。
情報セキュリティは企業にとって非常に重要な問題であり、本来であれば何年もかけて慎重に検討を重ねてから、移行を進めるべきものだ。しかし、コロナという緊急事態においてなし崩し的にいくつものSaaSが導入されたり、暫定的に在宅勤務が許可されたりしてきた面もある。この急激に変化する環境の中で、効率的にSaaSアカウントやデバイスの管理を行うことができるソリューションへのニーズは一気に高まった。
そのような状況の中で創業されたのが、今回取り上げるジョーシスである。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
SaaS for SaaSの世界
SaaS事業者向けにサービスを提供しているいわゆる「SaaS for SaaS」(SaaSのためのSaaS)を取り上げていく。
この記事の著者
関連記事
こんなメディアも見られています
ITmedia NEWSに関連する情報をお探しであれば、こちらのメディアもお役に立てるかもしれません。
SpecialPR
本日の新着記事
アクセスランキング
-
1
GMO、ランサム被害にあった顧客に新しいPC提供へ 犯行グループは1人の顧客情報公開か
-
2
資さんうどん、従業員の退職理由などが外部から閲覧可能に 委託先の勤怠システムに設定不備
-
3
NECのルータ「Aterm」、PHP脆弱性の影響なし 設定画面URLの「.php」は無関係
-
4
GMO、不正アクセス実行犯の手がかりに懸賞金 1億5000万円規模
-
5
GMO不正アクセスの犯人サイト、ドメイン停止を確認
-
6
「楽天トラベル」に不正アクセス 顧客情報最大約260万件など流出か 予約者約3.6万件のクレカ情報も
-
7
メアドを検索→AIで“その人専用フィッシングメール”を生成する手法、クリック率が約2.7倍に 7000人以上で実験
-
8
So-net、会員情報約259万件が漏えい 一部メールサービスではパスワードも流出
-
9
GMO、攻撃者の公開情報に「アクセスは絶対に控えて」 悪質な拡散者には法的措置を準備
-
10
Google、プライバシーポリシーに「Gmail」「Googleフォト」のデータを広告に使う例外を追加 回避方法は
ITmedia NEWS SNS
インフォメーション
注目情報をチェック
ITmediaNEWSをフォロー
あなたにおすすめの記事PR