サポート終了まで1年切ったWindows 10──できていますか、移行やその準備(2/2 ページ)
Windows 11移行の利点 セキュリティと互換性は
最後にWindows 11へ移行する利点を取り上げよう。まずはセキュリティ。前述したWindows 11のシステム要件と、OS環境に仮想環境を作成するVBS(仮想化ベースのセキュリティ)、そしてカーネルが侵害される可能性を想定し、OSの信頼ルートを分離するHVCI(メモリの整合性保護)によって、ゼロトラストセキュリティモデルを実現する。
VBSおよびHVCIはWindows 10でも使用可能だが、やはり厳しいハードウェア要件が付きまとう。条件を満たしたPCにWindows 11 ProをクリーンインストールするとHVCIが自動的に有効になるため、Windows 11展開時の工程も短縮できる。
もう一つは互換性の高さだ。OS移行時は社内の基幹システムや社内アプリケーションとの互換性が懸念材料となるもの、それまでWindows 10で動作している場合、大半が動作するだろう。強いていえば古い周辺機器のドライバーがはじかれる可能性は拭い切れないが、ドライバー署名を強化したWindows 8.xで動作すれば、おそらくWindows 11でも動作するはずだ。
ちなみにプリンタについては、Microsoftが2023年に実施したサードパーティー製プリンタドライバーのサービスプラン終了宣言に伴い、Windows Update経由の配布や利用可能なドライバーに制限が加わる予定だ。社内のプリンタがWindows 11に対応するのか確認した方がいいだろう。
UI周りは要注意?
一方で新機能やUI、それらの更新体制に関しては、私見が混じるが苦言を呈したい部分もある。
例えばWindows 11では、Androidアプリケーションを実行する「WSA」(Windows Subsystem for Android)が利用できる。しかし、この機能は2025年3月5日に廃止されてしまう。
複数のウィンドウを適切に配置する「スナップショットレイアウト」は便利だが、天気やニュースなどの表示枠「ウィジェットは、先日ようやくニューストピックを無効にできたところ。枠のレイアウトは編集できず、使い勝手はWindows 10と比べてよろしくない。
スタートメニューやタスクバーに至っては開発方針が定まっていないのか、月々の機能更新プログラムを適用すると、微妙な変化が加わる。従業員向けの社内マニュアルを作成しているIT部門は対応を求められるだろう。
いずれにせよ、Windows 10を使い続ける手段は限られている。単純にPCを買い換えるか、バイヤーやSIerに依頼して社内PCをWindows 11に移行させるか、Windows 365を契約して利便性を享受しながら、移行スケジュールの立て直しが必要だ。
MicrosoftによればWindows 11への移行は平均14カ月を要するとの調査結果もある。残された時間は少ないが、まだ準備ができていない担当者は早めのWindows 11導入計画を立てるべきだろう。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
この記事の著者
関連記事
こんなメディアも見られています
ITmedia NEWSに関連する情報をお探しであれば、こちらのメディアもお役に立てるかもしれません。
SpecialPR
本日の新着記事
アクセスランキング
-
1
GMO、ランサム被害にあった顧客に新しいPC提供へ 犯行グループは1人の顧客情報公開か
-
2
資さんうどん、従業員の退職理由などが外部から閲覧可能に 委託先の勤怠システムに設定不備
-
3
NECのルータ「Aterm」、PHP脆弱性の影響なし 設定画面URLの「.php」は無関係
-
4
GMO、不正アクセス実行犯の手がかりに懸賞金 1億5000万円規模
-
5
「楽天トラベル」に不正アクセス 顧客情報最大約260万件など流出か 予約者約3.6万件のクレカ情報も
-
6
GMO不正アクセスの犯人サイト、ドメイン停止を確認
-
7
「推しがそばにいる日常」を ソニー、5万円台の裸眼3Dディスプレイ アニメ公式コンテンツに対応
-
8
メアドを検索→AIで“その人専用フィッシングメール”を生成する手法、クリック率が約2.7倍に 7000人以上で実験
-
9
So-net、会員情報約259万件が漏えい 一部メールサービスではパスワードも流出
-
10
GMO、攻撃者の公開情報に「アクセスは絶対に控えて」 悪質な拡散者には法的措置を準備
ITmedia NEWS SNS
インフォメーション
注目情報をチェック
ITmediaNEWSをフォロー
あなたにおすすめの記事PR