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ネコ vs. 人間の赤ちゃん、賢いのはどっち? 言語の学習速度を比較→猫の方が速い可能性 麻布大学が発表

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このコーナーでは、2014年から先端テクノロジーの研究を論文単位で記事にしているWebメディア「Seamless」(シームレス)を主宰する山下裕毅氏が執筆。新規性の高い科学論文を山下氏がピックアップし、解説する。

X: @shiropen2

 麻布大学に所属する研究者らが発表した論文「Rapid formation of picture-word association in cats」は、猫が人間の言葉を予想以上に早く学習する可能性を示す研究報告である。実験では、猫が人間の赤ちゃんよりも速く画像と単語を関連付けて学習できることを示した。

PCを見て言語学習をしている猫

 研究チームは、31匹の成猫(うち23匹は猫カフェで里親募集中)を対象に、人間の赤ちゃん向けに設計した単語テストを実施。実験では、ノートPCの画面に2種類の9秒間のアニメーション画像(ユニコーンと太陽)を表示した。

 同時に、飼い主の声で「ケラル」「パルモ」という架空の単語を4回ずつ発声した。猫が画面への注目を50%以上減らすまでこれを続けた。

「パルモ」という飼い主の音声と共に、太陽を見ている猫

 その後、短い休憩を挟んで再度画像を表示したが、今度は半数の画像に誤った単語音声を組み合わせた。猫たちは間違った組み合わせを提示された際、画面を見つめる時間が平均で33%増加した。中には瞳孔を開いて真剣な表情で画面を注視する猫もいた。これは、猫が元の単語と画像の組み合わせを学習し、その変化に気付くことができたことを示している。

 特に注目すべきは、猫の学習速度である。大半の猫は、たった2回の9秒間の提示で単語と画像の関連付けを習得できた。これに対し、1歳2カ月の人間の乳児のほとんどは、1回のレッスンで7回単語を繰り返し、15秒間のレッスンを4回必要とする。

「ケラル」という音声を聴きながらユニコーンのアニメーション画像を見ている猫

 この結果は、猫が特別な訓練や報酬なしに非常に速く単語と画像の関連付けを学習できることを示している。この発見は、身近にいる猫が、ヒトの会話に注意を向け、単語を学習している可能性を示唆している。

Source and Image Credits: Takagi, S., Koyasu, H., Nagasawa, M. et al. Rapid formation of picture-word association in cats. Sci Rep 14, 23091(2024). https://doi.org/10.1038/s41598-024-74006-2

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2019年にスタートした本連載「Innovative Tech」は、世界中の幅広い分野から最先端の研究論文を独自視点で厳選、解説している。執筆は研究論文メディア「Seamless」(シームレス)を主宰し、日課として数多くの論文に目を通す山下氏が担当。イラストや漫画は、同メディア所属のアーティスト・おね氏が手掛けている。

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この記事の著者

山下裕毅
山下裕毅

2014年から幅広い分野の研究論文をピックアップして解説しているメディア「Seamless」(シームレス)を主宰している。

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