ローカルAIはNASをどう変える? Zettlab「D4」使って分かったその利便性と将来性(3/3 ページ)
ここで重要なのは、プライバシーを保護しながら、自分のデータと対話できるという点です。仕事や文書の内容によっては、どうしてもローカルAIしか使えないというケースがあります。企業の機密情報、顧客データ、契約書、未公開の研究資料など、クラウドAIに送信することが許されないデータは少なくありません。そうした場面で、ローカルで完結するAI機能は、単なる「便利な機能」ではなく、「唯一の選択肢」となります。この価値は計り知れません。
AI機能の実際を見てみましょう。AI検索機能では、画像、音声、動画、文書を自然言語で検索できます。「夏の海の写真」といった曖昧な言葉でも、関連するファイルを見つけ出してくれます。AIカテゴリー機能は、AIによる自動分類で、カスタマイズ可能なカテゴリーに整理してくれます。
ナレッジQA機能は、動画、音声、文書を横断して質問に回答してくれます。例えば「今週書いた原稿だけ教えて」といった質問をすれば、関連するファイルを探し出してくれます。まさに、自分だけのパーソナルアシスタントといえるでしょう。
もちろん、過度な期待は禁物です。繰り返しますが、最新のChatGPTやGeminiのように動いてくれるわけではありません。しかし、今後、さらに軽量で高性能なローカルLLMが登場したり、自分にマッチした最適化ができれば、当然今よりも使いやすくなるだろうという期待も膨らみます。
気になった点と改善への期待
使っていて少し気になった点もあります。PCのブラウザで操作している際に、マウスに割り当てた「戻る」ボタンを押すと、処理が中断してしまうことがありました。マウスにブラウザーバックのボタンを割り当てている人は、それなりにいると思います。
ということで、PCでの利用の際は、専用アプリでの利用をおすすめします。Windows版とMac版が提供されています。もちろんWindowsの場合、SMB接続でエクスプローラー上でファイルコピーするという手もありますが、それだとNASのタスクの進捗や他の内容を確認しにくいのがデメリットです。
NASとして優秀、ローカルLLMも動く
Zettlab AI NAS D4は、まずNASとして優秀です。箱に入っている状態から、セットアップを終えて、ファイルコピーを始めるまでのスムーズさは、これまで触ってきた中でも歴代1位です。基本性能も高く、今どきのNASとして十分に使えるレベルにあります。卓上で使える静音性とデザイン性もおすすめできる点です。
その上で、AI機能も単なるおまけではなく、ローカルLLMが動作することで、プライバシーと利便性を両立しています。今後、ソフトウェアアップデートでNASの基本性能の向上だけでなく、AI部分の強化もされていくことが期待できます。この先、例えば半年後にびっくりするような新しいAIモデルが登場することだってあり得るのが現状ですから。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
この記事の著者
関連記事
こんなメディアも見られています
ITmedia NEWSに関連する情報をお探しであれば、こちらのメディアもお役に立てるかもしれません。
SpecialPR
本日の新着記事
アクセスランキング
-
1
GMO、ランサム被害にあった顧客に新しいPC提供へ 犯行グループは1人の顧客情報公開か
-
2
NECのルータ「Aterm」、PHP脆弱性の影響なし 設定画面URLの「.php」は無関係
-
3
GMO、不正アクセス実行犯の手がかりに懸賞金 1億5000万円規模
-
4
「楽天トラベル」に不正アクセス 顧客情報最大約260万件など流出か 予約者約3.6万件のクレカ情報も
-
5
auメールで朝から障害 全国で利用しづらい状況に
-
6
Apple、M6搭載の14インチ「MacBook Pro」発表 AI性能向上、33万9800円から
-
7
IPO目論見書に「AIは人類の存亡リスク」「コードの9割はClaude製」 Anthropicが示した規格外の見立て
-
8
So-net、会員情報約259万件が漏えい 一部メールサービスではパスワードも流出
-
9
GMO、攻撃者の公開情報に「アクセスは絶対に控えて」 悪質な拡散者には法的措置を準備
-
10
メアドを検索→AIで“その人専用フィッシングメール”を生成する手法、クリック率が約2.7倍に 7000人以上で実験
ITmedia NEWS SNS
インフォメーション
注目情報をチェック
ITmediaNEWSをフォロー
あなたにおすすめの記事PR