なぜ、クックパッドは「レシピスクラップ」をリリースした? 同社に聞く、狙いと懸念点
なぜ、クックパッドはレシピスクラップ機能をリリースしたのか──クックパッドが3月19日に発表した、スマートフォンアプリ向け新機能「レシピ取り込み」(旧:レシピスクラップ)がネット上で物議を醸している。この新機能はどのような狙いでリリースしたのか。クックパッドに経緯を聞いた。
これは、Xや外部Webサイトなど、クックパッド外のレシピをインポートでき、クックパッド内のレシピとともに管理・横断検索できる新機能。クックパッドアプリ一つで全レシピを管理できるのが利点だ。しかし、レシピ作成者のSNSやWebサイトからトラフィックや収益機会を奪う懸念から「レシピ製作者にリスペクトがない」などとネット上で批判が相次いだ。
一方、「『Notion』や『Evernote』などメモアプリのWebクリップ機能と変わらないのでは」という意見も。ユーザー自身が自分用にレシピをまとめる権利を認めるべきではないかという議論もある。
これらの声を受けクックパッドは22日、同機能にさまざまな意見・指摘があることを公表し、「機能の仕様を含めた見直しを進める」と説明。具体的な方向性などは現時点では未発表だが、24日には機能名を「レシピスクラップ」から「レシピ取り込み」に変更した。
この機能について、クックパッドの狙いはなんだったのか。ITmedia NEWSの取材に対して同社は「この機能は、SNSやWebで見つけたレシピを『あとで作るための個人の記録』として整理することを目的としております。見つけたレシピにもう一度出会い日々の料理につながる体験を増やしたいという思いから開発しました」と明かした。
法的整理について、クックパッドの認識は?
今回の物議の焦点となっているのはレシピの法的整理だ。レシピには著作権は存在しないとされているが、レシピを再現した写真には著作権が生じるため、レシピ製作者への敬意や、会社としての倫理観を問う声が上がっている。また、一部のユーザーからはAI利用の有無に言及する声もある。
これらの意見について、同社は「この機能は、レシピの公開・再配布を行うものではなく個人の記録として整理することを前提とした設計としております。その他の点については、現時点でお知らせしている内容の範囲でのご案内となります」とまとめて、AI利用の有無は明言しなかった。
また法的整理については「この機能は、ユーザーが自身のために見つけたレシピを『あとで作るための個人の記録』として整理することを目的としており、レシピの公開・再配布を行うものではありません。著作権法上の取り扱いについては、この機能を私的利用の範囲として整理しております」と考えを示した。
レシピ発信者への還元も
機能の利用時、元レシピへのリンクが残っていても、レシピ制作者などからは「収益機会喪失」「PV減少」が懸念されている。これらの声について、クックパッドは「レシピを発信されている方々からのご懸念は重要な課題として受け止めております。現在いただいているご意見をもとに、機能の仕様も含めた見直しを進めております」と回答。
仕様見直しや、同機能への意見募集については「多くのご意見をお寄せいただいており、こうした声をもとに機能の仕様も含めた見直しを進めております」とし、具体的な回答は控えた。
「レシピを発信されている方々のご活躍が適切に評価され、価値として還元されるようよりよい仕組みづくりを検討しています。詳細については、決定次第公式サイトにてお知らせいたします」(クックパッド)
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