「モバイルバッテリー、代わりに借りて」→そのまま持ち逃げする寸借詐欺に注意 ユーザーが取れる対策は?
「スマホの充電が切れたのでレンタルモバイルバッテリーを借りたい」と自分の代わりに借りさせ、そのままバッテリーを持ち逃げする──そんな寸借詐欺を見かけたり、実際に被害に遭ったりしたという報告が5月19日ごろからSNSで相次いでいる。詳しい手口や、ユーザーが取るべき対策は。レンタルバッテリー事業者たちに規約上の扱いや対応の状況を聞いた。
どんな手口? バッテリー寸借詐欺
SNS上の情報をまとめると、詐欺はおおまかに以下のような手口とみられる。(1)まず、「スマホの充電が切れたのでレンタルモバイルバッテリーを借りたいが、適した支払い手段を持っていない」といった理由で、レンタル料を相手にキャッシュレス決済などで支払わせる、(2)現金やレンタルバッテリーサービス非対応の決済方法で、当座のレンタル料を相手に支払う、(3)相手と別れる。その後もバッテリーは実際に返却せず持ち去る──という流れだ。
レンタルバッテリーサービスでは、期限までの返却がない場合、利用者にバッテリーの買い取りを求めることが多い。しかし詐欺の被害者は手元にバッテリーがなく、返却ができない。結果、詐欺をはたらいた側は少ない金額でバッテリーを手にし、被害者は延長料金や買い取り費用を負担させられる、という構図だ。(3)のタイミングで別れなければ被害を抑えられるかもしれないが、そこは通常の寸借詐欺と同様、急いでいる相手などを狙っているとみられる。
又貸しトラブルはユーザー本人の責任に
ITmedia NEWS編集部がレンタルバッテリーサービス「充レン」を手掛けるJURENに話を聞いたところ、「第三者に代理でレンタルさせ、そのまま持ち逃げする行為について、SNS上での議論を含め、トラブルが一部発生していることを把握している」という。ただし被害相談件数が増加しているわけではなく「潜在的な被害の可能性も含め、今後の動向を注視する」段階としている。
今回の問題には、そもそも利用規約上“バッテリーの又貸し”をしてもいいのかという論点もあるが、充レンにおいて又貸しは規約違反に当たるという。「アカウントを所有している会員自身の操作によってレンタルされた製品が未返却(紛失・盗難含む)となった場合、利用料ならびに購入代金合計5170円(税込)を負担してもらう形が原則」としている。
ただし、今回の詐欺を含め、警察に被害届を提出している特殊なケースの場合は、カスタマーサポートへの問い合わせを個別に確認した上で対応を検討する場合もあると答えた。そのためユーザーに対しては、同様の詐欺に遭った可能性がある場合、早急に警察やカスタマーサポートに相談するよう呼び掛けている。
「駅や公共の場所などで、見知らぬ人から『現金を渡すからアカウントを使わせてほしい』などと声をかけられても、絶対に代理でのレンタル(又貸し)は行わないようにしてほしい。どれほど困っているように見えても、予期せぬ金銭トラブルや規約違反を防ぐためにも、毅然と断るか、必要であれば施設のインフォメーションなどへ相談を促してもらいたい」(JUREN)
ChargeSPOTは被害未確認も「何かしらの形で啓発」
他のサービスでも対応は同様のようだ。JURENと同じくレンタルバッテリーサービス「ChargeSPOT」を手掛けるINFORICHにも話を聞いたところ、被害報告は把握していないとする一方で、又貸しは規約違反になる可能性があるとの回答が得られた。ただし、こちらも事情に応じて個別対応を行う可能性があるという。
「見知らぬ第三者から『代わりに借りてほしい』などと頼まれた場合は、犯罪やトラブルに巻き込まれるリスクが非常に高いため、毅然と断るようお願いしている。悪質な詐欺等の犯罪被害に遭われた可能性がある場合は、速やかに最寄りの警察署・交番へ相談することも併せて推奨する。当社も今後、何かしらの形で啓発していく」(INFORICH)
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