音源販売「SONICWIRE」不正アクセス、「Mythosで状況把握」 会員情報最大42万件漏えいか

 クリプトン・フューチャー・メディア(札幌市)は10月19日、音源販売サイト「SONICWIRE」(ソニックワイヤ)と、同サイトのシリアル管理サービス「D2R」が第三者による不正アクセスを受け、会員の個人情報が閲覧・取得された可能性があると発表した。

 同社は不正アクセス検知後、米Anthropicの最上位AIモデル「Claude Mythos」(クロード ミュトス)を活用して状況を把握。「安全な復旧に努めている」という。

SONICWIREのサイトより
伊藤社長のXより

氏名やメアド、ハッシュ化パスワードなど42万件漏えいか

 漏えいした可能性があるのは、SONICWIRE会員(ニュースレター購読者含む)の個人情報最大約42万件と、D2R登録店舗の情報。

 SONICWIRE会員は、氏名、メールアドレス、ハッシュ化されたパスワード(ハッシュ値のみ)、住所(請求書、見積書発行時に入力した場合)、システム固有の識別情報(登録日、最終ログイン日など)が、D2R登録店舗は氏名、店舗名、ログインID、パスワード(ハッシュ値のみ)が漏えいした可能性がある。

ニュースリリースより
ニュースリリースより(反転は編集部)

 対象のシステムにクレジットカード情報を保存しておらず、現時点で漏えいの事実は確認していないが、引き続き調査している。

 同社は全会員のパスワードを無効化したため、復旧後の初回ログイン時にパスワードを再設定するよう呼び掛けている。

17日夜に不正アクセスの可能性を確認、サービス停止

 不正アクセスの可能性は、17日午後8時ごろに確認。侵害アカウントの無効化や社内ドメインのIP制限などの緊急措置を講じた。被害拡大防止のため、同日午後11時39分ごろに該当サービスのサーバを停止した。

 現在、両サービスを停止している他、SONICWIRE関連のECストア(ec.crypton.co.jp)も停止して調べている。他の自社サービスは、セキュリティ対策を増強して監視しながら運営している。

 今後は外部の専門機関への調査依頼を含めて詳細を調べ、システムのセキュリティ対策、監視体制、情報管理体制を抜本的に見直すとしている。

「初音ミク」のメーカーの“祖業”

 同社は、音楽制作ソフトの開発・販売を手掛け、VOCALOIDソフト「初音ミク」の開発元としても知られる。

 SONICWIREは、ソフト音源や効果音・BGMなどのサウンド素材をダウンロード販売するストアで、同社の祖業であるサウンド素材販売を受け継いで07年にスタートした。

SONICWIREと初音ミクはそれぞれ、2007年に誕生している(同社の社史より)

 D2Rは、楽器店などの販売店で購入したダウンロード製品のアクティベートコードをSONICWIREアカウントで登録し、製品シリアルナンバーを受け取るサービスだ。

サウンドハウスの告知より

 D2Rの停止を受け、楽器通販のサウンドハウスは19日、D2Rでシリアルナンバーを取得する商品の新規注文受付を休止。納品済みのアクティベートコードも手続きできない状態になっていると告知した。

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