新GREEはケータイに「住む」 アバターと“部屋”導入(2/2 ページ)
ケータイ仮想世界とは
仮想世界はさまざまなプラットフォーム上で流行の兆しを見せている。PC向けなら「Second Life」が代表例。家庭用ゲーム機ならプレイステーション 3の「Home」や、アバターでゲームも楽しめるWiiの「Mii」も仮想世界だと田中社長は定義する。
携帯ゲーム機にも同様なトレンドがあるという。森の住人となって生活を楽しむ「おいでよどうぶつの森」(ニンテンドーDS)や、「ぼくのなつやすみ」(PSP)などがその例だ。「どうぶつの森もぼくのなつやすみも、単なるミニゲーム集ではなく、さまざまなゲームを統合し、1つの世界観を提供したことが新しかった」
リニューアルで、GREEも“仮想世界化”していく。GREE内のゲームや占い、デコメなどといったサービスを、ユーザーのアバターとGREE内の部屋という1つの世界観のもとにまとめ、統合することで、新たな社会性――同社は「Life」と呼んでいる――を提示。ユーザーに、まるでそこに住んでいるような感覚や、生活の一部であるような感覚を持ってもらいたいという。
7月中にも、釣りゲームで手に入れた釣り竿や釣り場の背景、釣った魚などのアバターアイテムが手に入るようにする予定。釣り以外のゲームとも連動させていくほか、デコメ素材をプロフィールに貼り付けたり、プロフィールページで他ユーザーとの相性占いができるようにする――などといった連動を検討している。「最終的には、ゲームで釣った魚を料理して売る、ということまでできるような世界にしたい」
考え方は、PC向けSNSとしてGREEを始めた2004年と変わらない。「SNSは、メールや掲示板、ブログなど、単体なら新しくはなかったサービスの集合体で、これらをツールとして統合したもの。ツール1つ1つは新しくないが、統合したことで使い方が以前より社会性を帯び、それが新しかった。新しいGREEも既存のサービスの組み合わせだが、1つの世界観を提示することで、使い方のレベルがもう1段上がるだろう」
アバターは「子ども向けではない」
アバターを使ったサービスは韓国で流行し、2000年ごろから日本にも入ってきた。若年層向けのコミュニティーサイトなどでは一般的になったが、20代以上が参加するコミュニティーではあまり積極的には受け入れられていない。
「Second LifeやMiiもアバターサービスと言えるが、若い世代にだけ受け入れられているかというとそうではない。SNSやブログも、出てきた当初は『おかしい』『誰も使わない』といわれていたが、いまはみんな慣れて使いこなしている。アバターを使った仮想世界にも、みんな気付いたら慣れているだろう」
アバターアイテムやペットの着せ替え用アイテムを販売することで、ユーザーから直接収益を得る手段を増やす、という狙いもある。GREEの収益源は現在、広告やスポンサーサイトからのアフィリエイト料、プレミアム会員からの直接課金(月額315円)など。アバターアイテムは、ユーザー招待やスポンサーサイト登録などで手に入るポイントで購入するため直接課金とはやや異なるが“ユーザーを向いた”メディア作りに重要という。
「従来は広告という法人からの収益のみに依存する傾向があったが、アイテム課金のような形で個人からも収益を得られる仕組みにしたい。個人だけ、法人だけ、どちらかからの収益に依存していると、法人に都合の悪い機能は入れられなかったり、個人から嫌われるようなメディアになったりなど、それぞれの方向にぶれてバランスが悪くなってしまうから」
グリー株式会社、拡大中
「こんなサービス、1人では絶対にできなかった」――たった1人でGREEを運営していた3年前を振り返り、田中社長は言う。グリーの従業員数は現在54人、ユーザー数は170万人。個人運営のころには考えられなかったほど多彩なサービスを、多くの人に提供できる。
「1人でやってたら、アバターの目を考えるだけで1日かかっちゃいますからね」(笑)
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
この記事の著者
関連記事
こんなメディアも見られています
ITmedia NEWSに関連する情報をお探しであれば、こちらのメディアもお役に立てるかもしれません。
SpecialPR
本日の新着記事
アクセスランキング
-
1
個人向けGeminiのモデル選択が厳格化 無料ユーザーが使えるのは「Flash-Lite」のみに
-
2
「Androidのマイナンバーカード」提供へ 20日から 物理カードなしでも本人確認など可能に
-
3
「OpenAIの文化は壊れている」──安全性報告書を統括した従業員が退社し、寄稿
-
4
タイムズカー漏えいで集団訴訟の動き、登録3000人弱 呼び掛けた弁護士に聞いた──「謝罪で済む案件ではない」
-
5
再び浮上した「クレカ表現規制問題」 クリスタやpixiv FANBOXの騒動からマンガ家が感じた不安と焦り
-
6
「アバハウス」全顧客の情報漏えいか 会員・受注DBに不正アクセス 「不審な返金メール届いた」報告で判明
-
7
第一生命に不正アクセス 従業員情報12万人分漏えいか 退職者も対象
-
8
免許証の悪用防ぐ届出集中、CIC・JICCで手続き遅延 タイムズカー情報流出直後に
-
9
貧乏な子どもが“稼げる大人”になる条件とは? 米ハーバード大などがFacebook7000万アカウント超から分析 2022年にNature掲載
-
10
Google「AI Plus」4割値下げ、月725円に ストレージ倍増、価格攻勢でシェア拡大へ
ITmedia NEWS SNS
インフォメーション
注目情報をチェック
ITmediaNEWSをフォロー
あなたにおすすめの記事PR