Windows Vista SP1+Server 2008は「ファイル転送が6倍速い」
マイクロソフトは間もなく、サーバ用の新OS「Windows Server 2008」を国内リリースする。同社は4月4日に開いた報道向け説明会で、3月に公開したWindows VistaのService Pack 1(SP1)とServer 2008を組み合わせることで、ファイル転送速度の向上やセキュリティの強化など、企業向けのメリットをアピールした。
「VistaとServer 2008はともに『Longhorn』プロジェクトで開発された製品。どうしてもSP1を待ってしまうユーザーもいるが、Server 2008は既にSP1相当のクオリティーを持っている」──同社Windows本部の中川哲部長は、近くお目見えするServer 2008が、3月19日に正式公開されたVista SP1と同等の品質を最初から備えている、と説明する。
Vista SP1とServer 2008でシステムを統一することで(1)セキュリティの統一、(2)開発プラットフォームの共通化、(3)操作性の共通化──といったメリットがあるという。その上で、「速い」「安心」「手間いらず」というキーワードを使って導入効果を説明する。
「速い」はVista SP1+Server 2008で大きく改善されたポイント。まずVista SP1は、SP1適用前バージョンと比べてファイルコピーが高速化されている。バッファリング転送を最適化(キャッシュサイズを128Kバイトから1Mバイトに拡大)するなどし、ローカルコピーで約10%、ネットワークコピーなら約70%高速化しているという。
VistaとServer 2008では、ファイル共有プロトコルであるSMB(Server Message Block)が2.0にバージョンアップしており、XPが搭載していた1.0と比べて処理効率がアップしている。ネットワークの状況に応じたTCP受信ウインドウ自動調整機能も搭載し、「遅延の大きなネットワーク上でのパフォーマンスが劇的に改善している」という。
同社が実施した検証では、Vista SP1+Server 2008とXP+Server 2003のファイル転送速度を比較。帯域は100Mbpsで統一し、ブランチオフィスのWANを経由した転送を想定して20ミリ秒の遅延をエミュレートした上で、10Mバイト×10ファイルをサーバからクライアントに転送する時間を計測した。
その結果、XP+Server 2003では転送終了までに84秒かかったのに対し、Vista SP1+Server 2003では14秒で済み、約6倍の高速化を確認したという。情報管理のために各拠点のファイルサーバを統合した場合、サーバのない拠点からのアクセス速度が遅くなり、生産性が低下する──といった問題に対応できるとしている。
「安心」のセキュリティ面では、Server 2008は検疫機能を標準装備。ネットワークに接続するPCについて、Vistaの「セキュリティセンター」の各項目についてチェック。ウイルス対策ソフトを停止したPCをネットワークから動的に隔離する、といったことが可能だ。
「手間いらず」では、ネットワークを活用したアプリケーションの集中管理による利便性の向上を強調。従来の「RemoteApp」はデスクトップ全体をリモート操作する形だった上、外部からはVPNも必要だった。Server 2008ではアプリケーションウインドウ単位でターミナルサービスを利用できるため、「使用感が通常のアプリケーションと変わらない」という。またHTTPS(RDP over HTTPS)による接続に対応し、インターネットが使えるところであればほぼ利用できるようになった。
同社は4月15~16日、Server 2008を披露する「the Microsoft Conference」(ザ・プリンスパークタワー東京)を開く。
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