　作家や漫画家などプロの書き手が集まって企画・執筆・編集したiPhone／iPad向け電子書籍「AiR」（エア）の第3号発売を記念たトークライブが6月1日、銀座アップルストア（東京）で開かれる。昨年、結婚を発表して話題になった「非モテ独身中年男子の星」こと漫画家のカラスヤサトシさん、作家の桜坂洋さんなどが、「デジタルでできるようになったこと（できなくなったこと）」をテーマに語る。入場無料。

　AiRは、出版社を通さず、電子版のみで販売した書籍で、2010年に第1弾の「AiR」、11年に第2弾の「AiRtwo」を発売。第3号「AiR3」は、6月上旬に先行版（350円）を発売する予定だ。

　先行版には、カラスヤサトシさんの漫画「愛について語ってみよう」、NHK大河ドラマ「平清盛」で時代考証を担当する東京大学大学院・本郷和人教授と作家・堀田純司さんとの対談、「IT戦士」こと岡田有花さんのエッセイなどを収録。後日の無料アップデートで、「デビルマン」を“新解釈”で小説化した桜坂さんの「デビルマン魔王再誕」などを追加する。

吉田戦車さんの「ニュー吉田自転車」、カラスヤさんの「愛について語ってみよう」

　6月1日午後7時～8時に銀座アップルストア3階のシアターで実施。カラスヤさん、桜坂さん、本郷准教授、堀田さん、岡田さんと、AiRシリーズのデザインを担当したデザイナーのナカノケンさんが、現場の実体験をもとに語り合う。入場無料で、事前申し込み不要。

「出版社“中抜き”が目的ではない」　作家発の電子書籍「AiR」の思い
出版社なし・作家が集って発行した電子書籍「AiR」の狙いは、「ワクワクしてもらう」こと。「既存のあり方を否定するのではなく、新たな可能性を実践したかった」
吉田戦車さんも参加　出版社なし・作家発の電子書籍「AiRtwo」発売
作家が集まり、個人で作った電子書籍第2弾「AiRtwo」発売。吉田戦車さんの書き下ろし作品などを収録した。「電子書籍オリジナルの企画を成立させられるかどうかに挑戦したい」という。
電子書籍時代の作家はここから生まれる？　電子雑誌「BOX-AiR」が12月創刊
講談社BOX、キングレコード、電気本は10月15日、新人作家を発掘する電子雑誌「BOX-AiR」を12月に創刊する。iPhone／iPad向けの電子書籍アプリで、紙出版とアニメ化も視野に入れたモデルとなっている。
「採算が成立」――作家発の電子書籍「AiR」正式版公開　北川悦吏子さんや佐々木俊尚さん参加
6月に発売された作家発の電子書籍「AiR」先行版は、採算が成立したという。このほど公開された正式版は、北川悦吏子さんの詩など新たなコンテンツが追加されている。
「桜坂洋が書くデビルマン」収録　作家発・出版社なしのiPad／iPhone電子書籍「AiR」発売
作家が集まり、出版社なしで企画・編集した電子書籍「AiR」の先行配信がスタート。桜坂洋さんや瀬名秀明さんが新作を書き下ろしている。