Kindle対抗へ──ドワンゴが「i文庫」「読書メーター」を買収した理由、川上会長に聞く(2/3 ページ)
ソーシャルリーディングや「コピペ」も可能に
買収した読書メーターの機能を生かし、「ソーシャルリーディング」を実現したいという。ソーシャルリーディングとは、ユーザー同士のコミュニケーションを組み込んだ、電子書籍ならではの読書形態。「ソーシャルリーディングの“答え”はまだどこも出していないので、答えを示したい」という。
ソーシャルリーディング機能を組み込んだ電子書籍アプリは既にある。例えば、読者が本の一節をマークして感想を付けると、同じ本を読んでいるユーザーに表示されるKindleの「ポピュラーハイライト」や、ページごとに感想コメントを投稿でき、漫画と重ねてコメントを流せるニコニコ静画のコメント機能などだ。
ただこれらの機能は的外れだと川上会長は言う。「書籍を通じたコミュニケーションは、文脈にそこまでひも付いたものではない。むしろ、本全体の感想という単純な形式の読書メーターのほうが実際に使われている現実がある」
読書メーターは、感想の投稿だけでなく、読んだ本の履歴の管理や読書量のチェックが可能。ユーザーのプロフィールページを見ればその人が好きな本の傾向や読書量が分かるなど、感想投稿以外の機能もコミュニケーションになっていると川上会長は指摘する。「ソーシャルリーディングの概念を、もっと広い意味で追求したい」
電子書籍の「コピペ」(コピー&ペースト)も可能にしたいという。電子書籍リーダー内で本の一節をコピペでき、ブログなどに張り付けると出典書籍名やページ数、リンクが入る――などの機能があれば便利だと話す。「コピペできたら超便利じゃないですか。無料のWebサイトはコピペできるのに、電子書籍はコピペできない。Webサイトより便利にしないと、電子書籍は競争力がないと思う」
「i文庫」「読書メーター」は「このまま続く」
ドワンゴは今後、「i文庫」「読書メーター」の資産を生かした新たな電子書籍ビューワー開発する計画。具体像は決まっていないが、「i文庫」の使いやすさと「読書メーター」のソーシャル性を組み込んだサービスにしたいという。リリースは来年か再来年になる見通し。「i文庫のユーザーも、ニコニコ静画、BOOKWALKERのユーザーも含めてハッピーになるものを作りたい」
現在の「i文庫」「読書メーター」のサービスは、今後も「このまま続く」という。「読書メーターをつぶして無理矢理新サービスにくっつけようなどは、全く考えていない」
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