日々の運動を記録し、可視化することで、より健康な生活を送るために役立てられる活動量計に、常時計測できる脈拍センサーを搭載して精度を高めたのがエプソンの「PULSENSE」。これを使うとどんなことができるのか紹介しよう。
「PULSENSE」は、脈拍センサーを搭載したエプソン製の活動量計だ。歩数、移動距離、消費カロリー、睡眠に加えて、心拍数や運動強度、こころバランスを可視化できるというもので、連続して脈拍をモニターできるところが大きな特長。時計や脈拍数などの計測数値を表示できるモノクロディスプレイ付きの「PS-500B」と、ディスプレイのないスポーツバンドタイプの「PS-100」シリーズの2種類が用意されている。
この2種を発売前に1週間ほど試用する機会を得た。PULSENSEは単なる活動量計ではない。脈拍を通じて体の負荷を計測しているため、加速度を検出するだけの活動量計よりも精度が高く、運動強度や消費カロリーも正確に把握できる。睡眠の状態も自動検出してくれる。学習能力があって、1週間程度でユーザーの脈拍を学習し、計測精度がさらに高くなるのも特徴だ。
そのため活動量の計測、トレーニングサポート、睡眠の状態やこころの状態まで判定することが可能で、とても活用し甲斐がある。そんな「PULSENSE」の魅力と使用感をお届けしたい。
PULSENSEは、一見これまでの活動量計と大きな差はなさそうに見えるかもしれないが、大きな違いは「高精度脈拍センサー」の存在だ。腕に装着すると、この高精度脈拍センサーによって、血中のヘモグロビンが光を吸収する性質を利用して、血流の変化で脈拍数を計測する。
ちなみに、脈拍数は心臓の拍動で血液が押し出されて生じた動脈内圧の変化が、全身の動脈に伝わった脈動の回数のこと。一方心拍数は、心臓が全身に血液を送り出す際の収縮回数のことを指す。いずれも運動強度に比例して上昇するもので、不整脈や脈欠損が無い限り、脈拍数と心拍数はほぼ同じと言われている。
最近では多くのスマートウォッチに脈拍計が搭載されているので、あまり珍しくないと思うかもしれない。しかし「PULSENSE」の魅力は常時計測しつづけられる点にある。最大36時間まで連続計測し、結果はアプリやPS-500Bのディスプレイでリアルタイムに確認できる。
例えばディスプレイ付きのPS-500Bの場合、時間を見るついでに今の自分の脈拍数が目に飛び込んでくる。アプリを起動すれば最初に表示される「リアルタイムHR」でも確認できるので、ディスプレイのないPS-100シリーズでもチェックは可能だ。
この自分の脈拍数が常に見られるというのは、かなり新鮮な体験だった。座って原稿を書いているとき、取材先に向かう道の途中、駅の階段を上りきった瞬間、取材中など、あらゆるシーンで自分の脈拍数をチェックすることができた。胸に取り付けるバンドではないので、違和感もゼロだった。
脈拍数がはっきり分かる点はかなり便利だった。例えば、運動すれば脈拍が上がるのは当然だが、じっとしていて平常心のつもりでも、脈拍の数値から、結構緊張していることが分かったりする。客観的に緊張度が分かれば、できるだけ落ち着いて対応したいシーンの前に、自分をリラックスさせるための対応ができるからだ。
また、自分の動きがどの程度の運動強度であるかを、あらゆる場面で知ることができた。
座って原稿を書いているときはLEDの点灯なし。脈拍数は70弱程度だった。部屋の掃除を始めると青いLEDが1つ点灯した。駅に向かって歩き始めると、LEDは2つに増えた。これは心拍50〜60%で、脂肪燃焼や体重減量に役立つゾーンに入ったことを表す。
道が上り坂に入るとLEDは3つに増えており、呼吸もやや早くなっているのが分かった。これで心拍60〜70%だそうだ。続けて歩道橋の階段を上がり始めたところ、LEDが4つになった。脈拍は145。脂肪燃焼ゾーンより少し上の心拍70〜80%で、持久力向上が見込める有酸素ゾーンに到達したらしい。ただし、登り切って平坦な場所になったところでLEDは再び2〜3つのあたりをうろうろしていた。見事に自分の活動に合わせて通知も変化していたのだ。
しばらく着けていて分かったのだが、自分の日常生活の中で、LEDが4つ点灯するシーンは滅多になく、普段のウォーキングもLED3つ以内に収まっていた。走り出しそうなほどのスピードを出さなければ、トレーニングレベルの有酸素ゾーンにならなかったのだ。しかも、45分間ウォーキングしても、現れるのはほんの一瞬だったりする。それが数メートルの歩道橋や駅の階段であっさり到達。階段を見直した。というか、それを教えてくれたPULSENSEに感動した。
LEDライトで確認しなくても、脂肪燃焼、有酸素、無酸素など、指定ゾーンの出入りをバイブで知らせる機能もある。滅多に入らない有酸素ゾーンならそれを維持しようという意識が働く。効果的な運動を目指したい方にとって、これはかなり参考になるのではないだろうか。
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提供:エプソン販売株式会社
アイティメディア営業企画/制作:ITmedia REVIEW 編集部/掲載内容有効期限:2014年12月12日