PULSENSEが発表された時点から気になっていたのが、睡眠の状態を自動的に把握するという機能だった。
一般的な活動量計は、就寝時刻と起床時刻はモードを切り替えることで記録し、睡眠の状態は加速度センサーによって体の動きから判定するというパターンがほとんどだ。
PULSENSEの場合、加速度センサーに加えて高精度脈拍センサーを使う。就寝時は昼間の安静時よりも脈拍数が下がるため、脈拍と活動量をもとに自動的に判定しているという。
実際試してみたが、確かにしっかり記録してくれた。アプリの設定で普段の睡眠時間を設定しておけるので、生活時間帯が常に一定という方の場合、さらに精度が高まるのではないだろうか。
PULSENSEの睡眠グラフには、脈拍数も反映されており、折れ線グラフとして表現されている点も見逃せない。確かに就寝時の脈拍が下がっており、脈拍数と寝返りのタイミングに関係がありそうだと分かる。安定した睡眠の後半で脈拍数があがると、直後に動いているようだ。また、目覚める前は脈拍が上昇している。休んでいた体が、起床に向けて再起動しているようで面白い。
エプソンの新製品発表会では、PULSENSEのデータは「内臓の休息により睡眠と定義している」としていたところも興味深かった。
試しにご飯を食べてからすぐ寝てみたのだが、脈拍は下がるどころか、むしろ上がっていたことが確認できた。これは消化のために内臓の動きが活発化したためだろう。
PULSENSEは医療機器ではないが、自分の眠りをチェックし、健康的な生活を維持したいと考えている人の助けにもなりそうだ。睡眠の深さを用いた起床アラーム機能も備わっているので、気持ちよく起きたい方にもお勧めだ。
高精度脈拍センサーと加速度センサーの効果をもう2つ紹介しよう。
1つは、動いていない間の脈拍変動によってこころの状態を記録しようという「こころバランス」だ。じっとしているのに脈拍数が高ければ「エキサイト」、低ければ「リラックス」していると判定される。リラックスしているはずなのに疲れが取れないと感じているなら、緊張状態が続いていないかチェックできるかもしれない。
2つ目は誤動作を減らすことにも成功しているという点。2つのセンサーのおかげで運動ノイズが除去しやすくなり、高い計測精度を実現できたそうだ。実際、歯磨きで腕をシャカシャカ動かしたくらいでは、歩数はアップしなかった。
PULSENSEにはメール、電話、スケジュールの通知機能が備わっているのだが、もっとも重宝するのが、リアルタイムの電話着信通知だ。着信があったことを知らせるのではなく、まさに着信があったそのタイミングで知らせてくれるので電話に出やすい。発信者までは分からないものの、マナーモードのまま鞄の中に入れっぱなしでいて、着信に気づかなかった、という経験を減らせること間違いなしだ。
専用アプリ「PULSENSE View」はとても見やすい。目標達成時の派手なアチーブメントはないけれども、活動状況は把握しやすいと感じた。
減量やトレーニングで活用したい人は「エクササイズ」に注目するといい。「トレーニング」「脂肪燃焼」「ウォーミングアップ」の3ゾーンの滞在時間が確認できるほか、LEDライトと同様5つのゾーンにさらに細かく表示確認できる。「歩数」の内訳が一目瞭然で、これを見れば目的に応じた効果的な活動ができているかがすぐ分かるわけだ。
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アイティメディア営業企画/制作:ITmedia REVIEW 編集部/掲載内容有効期限:2014年12月12日