「G-SHOCK」の新しいモデルが出たから使ってみてね、よろしく、と編集部から手渡されたのが「G-SHOCK」の「GG-B100」(税別4万5000円)。「MUDMASTER」と名づけられたこれは「唯一無二のタフネスモデル」……って、それ、めちゃ苛酷な現場でもOKってやつじゃないですか。極限の現場とかいやそれ無理、体力の限界超えてる、きっと腕時計もゴツくて重いに違いないし、とりあえず装着してみる。
おや?
ベゼルやコア部分にカーボン素材を使ってるせいか、そんなに重くないし、機能美って感じでカッコいい。ボタン一つ一つがデカくてグローブつけてても押しやすいし、周辺のプロテクターも仕事してる感じだ。カタログには約92グラムと書いてあった。
ベゼルのカーボン感もいい。なんでも樹脂素材(ファインレジン)とカーボンファイバーのシートを三層に重ねて強度を保ちながら、最上層のファインレジンを透明にしてカーボンの網目模様をわざと透けて見えるようにしているのだとか。この機能美感よ。
で、「どこで使ってみましょう?」「そうですね、MUDMASTERに相応しい苛酷な山奥で猛獣を撮るというシチュエーションでお願いできますか?」「も、猛獣?」「猫とか」。いや猫は猛獣じゃないから、そもそもそんな苛酷な場所に猫いないから。
でも、こんな時計を腕に巻いたら泥まみれの現場とか、標高1000メートルとか野生動物に襲われそうなジャングルとかヤマビルが落ちてくるような山の中は無理でも、ちょっと自然の中とか行きたくなる。
というわけで出撃しよう。
出撃前にしておくのはスマートフォンとのペアリング。これは必須。
スマートフォンにG-SHOCKアプリをダウンロード。そしてペアリングすると、時刻を同期するほか、組み合わせていろんなログを取れる。さらに、G-SHOCKの操作ガイドも表示してくれるので、こういうときはどのボタンを押せばいいんだっけ、というときも使えるのだ。
ペアリングが終わったら、カスタマイズ。
GG-B100は文字板に液晶モニターを持ってるが、そこのカスタマイズができるのだ。
「モードカスタマイズ」ではモード切り替え時に使うモードを決める。左下のボタンを押すたびにモードが切り替わるのだが、使うものだけに減らし、よく使うものを前の方に置いておけばすぐ切り替えられる。
「表示カスタマイズ」では左上のボタンを押したときに液晶モニターに順番に表示される項目をカスタマイズできる。こちらは歩数や日没時間なんか大事。
さてどこへ行くか。どうせ行くならそれなりに標高のあるとこがいいよね、山頂に湖なんかあると最高だよね……ってことで、山頂の湖を支配する猫大王を求めて出発である。そんなのいるんか。とりあえず猫がたくさんいると聞いたことのある湖を目指すことにした。
駅についたら最初にやるのは「ミッションログ」機能のオン。これ、時計で取得した高度とスマートフォンのGPSで取得した位置情報を記録してくれるのだ。
右下のボタンを5秒長押しで、画面に「LOG ON」と表示される。これでログスタート。
BB-G100は、方位、気圧/高度、温度、歩数(加速度センサー)という4つのセンサーを内蔵していて、高度と歩数から昇降要素まで加えた消費カロリーを算出してくれる。
ログ取得が始まると、液晶表示が「高度」に。ただいま44メートルだ。気圧と気温もチェック。気圧は1000ヘクトパスカル、気温は34.5度。こりゃやばいってんで水分を多めに確保して出発する。山に登るとき、自分のいる環境を客観的に見られるのはすごくありがたい。
出撃して20分で最初の猛獣発見(猫だけど)。湧水池の脇の森の中に隠れておりました。
さらに盆地から丘陵地へ移り変わろうという草原で猛獣発見(猫だけど)。
遠くから無事ゲット(ポケモンじゃないけど)。
そして標高100メートルを突破。そろそろ目的地だと思ったら、湖の警備猫発見。
ここから湖に向かって少し下りると目的地。
大正時代に関東大震災でできたという「震生湖」だ。
気温はちょっと下がって30度。暑いけど、盆地の駅前よりはちょっと涼しい。いい感じである。
さて、湖の猫大王はどこに?
そしたら、このあたりに詳しそうな地元の老人が歩いていた。「ここ、猫がいましたよね」「ああ、昔はいっぱいいたよ。でも、里親を見つけたとか探すとかでみんな連れていかれていなくなっちゃった」
がーん。
ずぶずぶ。
ずぶずぶ。
思わず水没。湖の中に手を突いてしまった。でも、MUD RESISTなので泥水でも平気。ケースとボタンの間に泥の侵入を防ぐフィルターを装備しているそうだ。
このまま帰るのもしゃくなので、もうちょっと探検してみた。そしていつのまにか標高も176メートルに。
無事に帰れるのか。道に迷ってはいないか。
そんなときに便利なのが電子コンパス。右上のボタンを押すとコンパスが出て方角を教えてくれる。
もう一歩進んだ機能が、「ロケーションインジケーター」。あらかじめボタンを長押しして現在地を記録しておけば、そこまでの方角や距離を教えてくれる。秒針が指し示す方向へ歩けば元の場所に戻れるのだ。
今回はもっと近い別の駅があったのでそちらへ避難したのだけれど、地図を見ても道が描かれてないようなとこを歩くとき、キーになる地点を登録しておけば迷わなくて済みそうだ。
ログデータはスマートフォンに自動的に転送される、というかGG-B100自体はGPSを持ってないのでスマートフォンと連携してログをとるのだ。
アプリを立ち上げて「ALL ACTIVITY」をタップ。するとG-SHOCKで取得したログのリストが表示され、見たいログをタップすると、一日のログがこのように。しかも、歩きながらスマートフォンで写真を撮った箇所に写真アイコンが表示されるという親切さ。ポイントポイントで撮った写真も地図上に表示される。
高度グラフでは、最高標高も表示される。横方向が時間軸、縦方向が高度だ。撮った写真を1時間ごとにサムネイルで見せてくれる。
歩いたのは9.6キロメートル、累積標高差は552メートル(上ったり下ったりしたから)。このデータをGPSログとして他のアプリ(GPSログに対応した地図アプリなど)へ書き出すこともできる。ログ好きにはたまらない。
GG-B100は、陸上の「極限の環境」を想定して作られたMUDMASTERで、泥でも水でもOKというG-SHOCKなのだが、頑丈一辺倒でもなくて、デザインも重厚感があるし、機能的にもスマートフォンとの連携が素晴らしい。
使い方もスマートフォン上で分かるし。泥にまみれたり登山したりジャングルを探検したりしない人にもおすすめできるプロ仕様のG-SHOCKだった。まじで欲しいんだけど、これ。
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アイティメディア営業企画/制作:ITmedia NEWS編集部/掲載内容有効期限:2019年9月18日