「業務PCというより文房具の代わり」 “クラウド時代”のいま使いたいノートPC 使った人しか分からない満足感とは?

» 2022年05月26日 10時00分 公開
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 これまで「仕事はオフィスで」が原則だった日本企業にとって、クラウドサービスの勃興はかつてない好機になった。クラウドを活用すれば、外出先や自宅といった場所にとらわれず働ける環境を作れるからだ。柔軟な働き方を実現するため、大手IT企業から非IT企業まで幅広い企業が変革に取り組んでいる。

 クラウド活用というと、社内のデータ管理ツールの導入やオンプレミスのサーバを仮想化するといった施策を思い浮かべがちだ。しかし社内システムのクラウド化を進めても、クラウドを使う従業員の手元にあるPCは変わらないことが多い。そこで本記事では“クラウド時代”のハード面に注目して、新しい働き方に適したPCについて考える。

 クラウド時代のビジネスPCとして選択肢の一つになるのが、日本HPが提供するノートPC「HP Elite Folio」だ。クラウド利用を前提とした設計で、Wi-Fi 6の無線LAN通信と5G/4G LTEのモバイル通信に対応。SIMカードを挿入またはeSIMを使えば、Wi-Fi環境がなくてもネットにつなげる。常時ネット接続を想定した設計で、充電せずに一日の作業をこなせるほどの長時間駆動が特長だ。この他、いつでもどこでも“リッチな気分”で働ける機能や仕掛けを盛り込んでいる。

photo デルソーレの岩出康氏(管理ユニット情報システムチーム マネージャー)

 とはいえPCのスペックを紹介するだけでは、HP Elite Folioの魅力は伝わりきらない。今回は、食品製造事業などを手掛けるデルソーレ(東京都江東区)でIT環境の大改革を率いてきた岩出康氏(管理ユニット情報システムチーム マネージャー)にHP Elite Folioを使ってもらい、将来を見据えたPCの在り方について聞いた。


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食品企業でIT化を推進 目指すはフルクラウド化

 デルソーレはピザなどを作る食品製造事業と、居酒屋やレストランを運営する外食/宅配事業を手掛けている。岩出氏がデルソーレに入社した十数年前は、従業員がPCを1人1台持つ環境ではなかった。そこから各人がPCを持つ体制づくりを進め、現在は社外での作業が必要な営業職を中心にノートPCを支給している。

 岩出氏はノートPCの用意だけでなく、社内の基幹システムをクライアントサーバシステムに移行し、事業所に設置していたサーバをデータセンターに移転。旧式のグループウェアを「Google Workspace」に刷新するなど改革の旗振り役として活躍してきた。「一般的に食品会社はIT化が遅れている場合が多いですが、当社はかなり進んでいると思います」(岩出氏)

 同社の課題として挙がったのが、社内の基幹システムが複数ある点だ。食品製造と外食という2つの事業を手掛ける同社では、それぞれに適したシステムを構築している。サーバ上で基幹システムやサブシステムなどを運用しており、煩雑な管理の負担軽減が急務だ。データセンターの老朽化に合わせてクラウド移行を見据えており、すでに会計や人事系システムはクラウド版を使っている。「最終的には、どの部門もサーバを持たずに『Microsoft Azure』や『Amazon Web Services』などを使ってフルクラウド化を進めたいです」(岩出氏)

 データセンターにサーバを持つと管理コストが発生、情報システム部門の負担になる。クラウド化によって物理的な保守運用の手間を減らして、企画や新規提案などに時間を振り分けたい考えだ。クラウド化は情シス部門だけでなく、デルソーレの従業員にとっても働き方を変える足掛かりになる。

クラウド時代に適したノートPC 常時ネット接続かつ長時間駆動を実現

 こうしたクラウド化を推進する中、新しい業務環境に合ったノートPCとして岩出氏が目を付けたのがHP Elite Folioだった。個人的に各社のノートPCを公私問わず使ってきた岩出氏が「製品紹介を見た瞬間、これは良さそうに感じました」と興味を示した。

 HP Elite Folioがクラウド時代に適したビジネスPCだと紹介するのには理由がある。クラウド環境で作業するにはインターネット接続が欠かせない。無線LAN通信やモバイル通信で常時ネット接続できる設計は強力なメリットになる。

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 社外に持ち運んで使うシーンも想定。本体サイズは約298.6(幅)×229.6(奥行き)×16.1(高さ)mmでA4用紙より少し小さく、重さは約1.33 kgに収めた。内蔵バッテリーは約21.1時間の駆動が可能で、充電を気にせず一日過ごすのに十分だ。

 岩出氏が最も魅力的に感じたのが、ARMのテクノロジーを採用した点だ。これはHP Elite Folio最大の特長でもある。HP Elite FolioはARMベースのクアルコム製SoC「Snapdragon」を搭載し、OSにARM版Windows 10を採用。主にスマートフォンに搭載されるSnapdragonを使うことで、常時ネット接続/常時電源オン/長時間駆動というハードなスペックを実現した。HP Elite Folioは、ARM系のQualcomm Adreno GPUを搭載した、8コアで最大3.0GHzで動作する「Qualcomm Snapdragon 8cx Gen 2 5G」を採用している。

 HP Elite Folioの性能を引き伸ばしたARM版のメリットだが、PCの多数を占めるx86ベースに比べて利点や使い勝手が分かりづらい。岩出氏も実際にARM版を使って実用に耐えうるか評価したいと考えて、今回の試用を快諾したと話す。

HP Elite Folioは社外利用で活躍 手間なく使える魅力とは

 さまざまなセールスポイントを持つHP Elite Folioだが、実際に使ってどう感じたのか。岩出氏からは、社外で使うシーンでのHP Elite Folioの活躍ぶりを聞けた。

「PCを開けばすぐネットにつながる」 接続の面倒がなくて便利

 「PCを開けばすぐインターネットにつながり、接続の面倒がなく便利でした。通信速度も満足しています」――岩出氏に使用感を聞くと開口一番にこう答えた。「営業職が社外でPCを使うとき、モバイルルーターを持ち歩くのは荷物が増えるので難しいと思います。スマホでテザリングするのも手間です。LTE対応のHP Elite Folioはこうした課題を解決するのにピッタリでした」(岩出氏)

 岩出氏は常時ネット接続のメリットを享受していた。さらに岩出氏の場合は、一度充電すれば3日間ほど充電なしで使えたそうで、ACアダプターを持ち歩かずに済んだと話す。持ち運ぶには少し重たいと感じたものの、頑丈で物理的に壊れない作りは外回りの営業職にマッチする。

Web会議しやすく、テレワークでも有用

 デルソーレの従業員がPCを社外で使うのは、営業回りとテレワークの場面だ。現在は出社が前提で、新型コロナウイルスの濃厚接触者が自宅から働く際にテレワークを実施。ゆくゆくはテレワーク導入にも本腰を入れたい考えだ。

 そこで岩出氏は、HP Elite Folioがテレワークでも有用かチェック。Web会議を試したところ、縦方向に大きめの画面が見やすく画質もきれいだったと話す。ディスプレイの縦横比は3:2(1920×1280ピクセル)で、Webブラウザやオフィスソフトの作業スペースが増すだけでなく、Web会議で画面を投影する際に縦横比16:9のPCより大きく写せる。音声もクリアに聞こえ、テレワークに向いていると結論付けた。

高級感ある外装で「見せるためのPC」に 優れたデザイン性が特長

 取材中、岩出氏はHP Elite Folioのデザイン性の良さを強調して話した。HP Elite FolioはPCやスマホに求められる要素を集約。オフィスソフトを使うなどキーボード操作が必要な作業向けの「ノートPCモード」、キーボードを隠して使える「タブレットモード」、動画再生やプレゼンに適した「メディアモード」の3種類を利用シーンに合わせて選べる。

photo HP Elite Folioで使える3つのモード(クリックで拡大)

 「筐体の見た目や使い勝手を考えると、商談やプレゼンなどで活躍する『見せるためのノートPC』だと思います。タブレットモードでアイデアを素早く共有したり、メディアモードでお客さまと一緒に画面を見ながら説明したりできます。そもそも外見が特徴的なので『変わったPCですね』など会話のきっかけになりそうです」(岩出氏)

 筐体のヒンジ(ディスプレイとキーボードの接合部)は独特の曲線をデザインし、外装にレザーを採用したことで高級感が漂う。一般的な業務PCにはないリッチな仕上がりで、企業の幹部などエグゼクティブ層にも刺さる見た目に仕上がっている。

photo HP Elite Folioの背面。外装にレザーを使っている。

ARM版アプリの動作を確認 「キビキビ動いて問題ない」

 岩出氏はHP Elite Folioの使い勝手を高く評価した。では、ARM版Windowsの端末としての評価はどうだろうか。「ARM対応アプリケーションなどを試してみると、どれもキビキビ動いて問題ありませんでした」(岩出氏)

 HP Elite Folioを受け取った後、x64ベースのアプリケーションをインストールして動作を確認。業務に必須のWebブラウザやOffice製品は問題なく使えた。さらにOSをWindows 11にアップデートしても支障はなかった。

 社内システムへの接続をVDI(仮想デスクトップ)で試したところ、基幹システムをスムーズに操作できた。一般的にARM版の評価は分かれるが、デルソーレではクラウドサービスやVDIを活用することで通常の業務は不都合なくこなせそうだ。基幹システムの管理など情シス業務の一部も担えると分かった。

「HP Elite Folioは文房具の代わりに使うのに最適」

 岩出氏の話を聞くと、HP Elite Folioのコンセプトをよく理解した上で、性能や筐体の特長を軒並み評価していると伝わってくる。

 「HP Elite Folioを使ってみて満足でした。この満足感は使った人にしか分からないでしょう。業務PCというより、文房具の代わりとして使うのに最適です。持ち歩きに便利で、タッチペンの反応も良く、いろいろな場面で活躍するでしょう。iPhoneやiPadのような感覚で使ってもらえたらいいと思います」(岩出氏)

 情シス部門のトップとしてデルソーレ社内のIT改革を進め、最新PCやIT事情に精通する岩出氏が描く将来の働き方とはどのようなものか。岩出氏は、いつでもどこでも同じ環境で快適に働けて、かつ生産性と効率性を高めるデジタルな仕事空間が理想的と話した。そこでHP Elite Folioがサポートできる範囲はとても広いはずだ。

 クラウド活用やテレワーク推進といったIT改革にさまざまな企業が現在進行系で取り組むいま、新しい働き方を実現する上でHP Elite Folioは心強いパートナーになる。HP Elite Folioに興味を持った人やコンセプトに共感した人は、ぜひ日本HPに声を掛けてほしい。クラウド時代の働き方を探るヒントを得られるはずだ。

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アイティメディア営業企画/制作:ITmedia NEWS編集部/掲載内容有効期限:2022年6月1日