「ポータブル電源」を持つメリットは? 節電も防災も“この1台で十分” 使って分かった推しポイント

» 2023年07月21日 10時00分 公開
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 度重なる電気料金の値上げに、家計が疲弊している人も多いのではないか。例えば東京電力は2023年6月に電気料金を平均約16%値上げした。さらにテレワークで在宅時間が長くなり、自宅の光熱費が以前より増えたことも追い打ちをかけている。

 そしてこの夏も“酷暑”が予想されている。クーラーの使用頻度が増えること必至という状況で、家庭でできる節電対策は何か。選択肢の一つとして注目が集まっているのが「ポータブル電源」の活用だ。いわば、家電も動かせるモバイルバッテリーといったところだ。

 また節電対策だけでなく、キャンプなどアウトドア人気が続く中、電源のない屋外で、スマートフォンを充電したり調理に使ったりする人も多い。さらにポータブル電源を備えておけば、停電時や災害時にライフラインを守ることにも役立つ。

 とはいえ、ポータブル電源になじみがない人もいるだろう。どれほど役立つのか、日常のさまざまなシーンで使ってみた。

photo 今回使った米Jackery(ジャクリ)社のポータブル電源。手前が「Jackery ポータブル電源 2000 Plus」と拡張バッテリー「Jackery Battery Pack 2000 Plus」。後ろにあるのがソーラーパネル「Jackery SolarSaga 200」

“ポータブル電源といえば” 米Jackery社の新製品を使ってみた

 今回使ったのは、米Jackery(ジャクリ)社製のポータブル電源だ。同社は米Apple社の元バッテリーエンジニアなどが創業。すでに約10年の実績があり、ポータブル電源の代表格といわれるメーカーに成長した。購入前の問い合わせ対応から使い終わったポータブル電源の回収まで充実したサポート体制を用意しており、ユーザーから好評という。

 Jackery社が23年6月に発売した製品が「Jackery Solar Generator 2000 Plus」だ。これは「Jackery ポータブル電源 2000 Plus」とソーラーパネル「Jackery SolarSaga 200」をセットにしたもので、今回はそこに同時発売の拡張用のエクストラバッテリー「Jackery Battery Pack 2000 Plus」を組み合わせて試してみた。

photo 本体にはアルミ合金製のハンドルが用意されており、持ち運びしやすい

デスクトップPCを接続 充電は何日間もつ?

 ポータブル電源の性能を見るため、 停電を想定してJackery ポータブル電源 2000 Plusを使ってみた。

 まずはデスクトップPCと27インチディスプレイをJackery ポータブル電源 2000 Plusに接続。電源をONにして使い始めたところ、普段コンセントに差している時と変わらず使用できた。消費電力量を確認できる専用アプリを見ると、750WのPCとディスプレイを加えた消費電力は120W程度だった。意外と消費していない。

photo 筆者の自宅で使ってみた

 ディスプレイとデスクトップPCをポータブル電源につなげっぱなしで午前9時〜午後7時まで使う生活を続けてみたが、2日たっても残量に余裕がある。これならば停電時でも仕事に影響なさそうだ。最終的に、3日半ほど充電せずに利用できた。ポータブル電源が空になったあと、寝る前に自宅のコンセントにつなげれば翌朝には復活。こうしたサイクルを繰り返していれば、急な停電にも備えられるだろう。

 充電については、スピード優先の「高速充電モード」と、ファン音を約30dB以下に抑えられる「静かな充電モード」の2つがある。前者は1500W、後者は約1100W近い電力を消費するので、テーブルタップなど利用せず、大本のコンセントに差すのがいいだろう。充電する時、高速モードでは「満充電まで2時間」と専用アプリに表示された。

 電力会社によっては、夜間の電気料金がお得になるプランを用意している。それを活用すれば充電時の料金を抑えられ、かつ日中の電力消費を減らすことにつながる。例えばある電力会社のプランの料金設定は午前7時〜午後11時が41円/1kWh、午後11時〜翌朝7時が31円/1kWhだ。ポータブル電源を高速モードで2時間充電した場合、日中は約123円、夜間は約93円になる。これを長期間続ければ無視できない金額になる。

photo 高速充電モードを使った際の、本体インジケーターの表示

ポータブル電源をどう選ぶ? チェックポイントを紹介

 実用的なポータブル電源だが、多くのメーカーから発売されているためどう選べばいいか悩むケースもあるだろう。そんなときには「何時間使えるか、どのような製品を動かせるか」を目安に考えるといい。基準の一つが電源の容量、スペックシートに「●●Wh」と書かれているものだ。容量が2000Whで、80W出力のノートPCを使う場合は「2000÷80=25」となり、25時間使えると分かる。1000Wの高出力が必要なIH調理器なら2時間程度使える。

 もう一つ重要なのが定格出力で、最大何Wの出力に対応しているかを示す。IH調理器なら約1500W、ドライヤーは700〜1200Wが必要だ。こうした電気機器を使いたいなら、それに合わせた定格出力をもつポータブル電源が必要となる。

 さらにポータブル電源を選ぶ際は、家庭用コンセントのAC100V電源コネクターや、USB Type-AとType-Cポートの数などを考慮すれば、「複数の家電を動かしたいのにポートが2つだけ」といったがっかりも減るので使い勝手が良くなる。

Jackery ポータブル電源 2000 Plusのスペックをチェック

 では、Jackery社のポータブル電源はどうか。Jackery ポータブル電源 2000 Plusのスペックを確認していこう。

Jackery ポータブル電源 2000 Plusのスペック
容量 2042.8Wh
定格出力 3000W
重量 約27.9kg
サイズ 約473(幅)×359(奥行き)×373(高さ)mm
サイクル数 4000+
電池 リン酸鉄リチウムイオン電池

 Jackery ポータブル電源 2000 Plusの容量は2040Whで、100W出力の家電機器なら理論上は約20時間利用できる。また定格出力が3000Wなので、IH調理器と電子レンジを同時に動かせるイメージだ。サイクル数は4000+、つまり4000回以上は放充電できるため、毎日充電したとしても10年以上はもつ計算だ。

 電池にも注目したい。Jackery ポータブル電源 2000 Plusでは「リン酸鉄リチウムイオン電池」を使っている。一般的なノートPCやスマホに使われている「リチウムイオン電池」よりも化学的性質が安定しており、自己放電率はひと月に1%程度と低く、充電して電気を蓄えたまま長期間保存できる特長がある。さらに故障しても発火しづらく、リチウムイオン電池よりも安全とされている。

photo 屋外でノートPCやIH調理器と接続して利用するイメージ

拡張バッテリーで容量2倍 最大5個まで接続可能

 Jackery ポータブル電源 2000 Plusは、エクストラバッテリーのJackery Battery Pack 2000 Plusを接続してバッテリー容量を拡張できる。Jackery Battery Pack 2000 Plusの容量は2042Whなので、ポータブル電源の容量が倍になり利用可能時間が大幅に増える。Jackery Battery Pack 2000 Plusは最大5個まで接続でき、容量は最大24kWhまで拡張可能。200Vの電圧が必要な電化製品を使用できるようになる。

 ポータブル電源とエクストラバッテリーを接続するケーブルは端子Aと端子Bに分かれており、ポータブル電源側の入口は端子A、エクストラバッテリーの出口は端子Bで接続する。バッテリーを増やす場合も手順は同様。接続口のサイズが違うため、間違えて差すこともない。使用時にはポータブル電源本体とエクストラバッテリーの両方から給電する仕様ということだ。

photo 本体とエクストラバッテリーは太いケーブルで接続する

photo 背面にある接続口。端子Aと端子Bがある

photo 本体とエクストラバッテリーそれぞれに接続する

ソーラーパネルで充電 太陽光を活用でゼロ円充電

 記事前半で電気料金の深夜割引を生かした節電策を紹介した。ポータブル電源にはもう一つ、節電につながる使い方がある。それがソーラーパネルを使ったソーラー充電だ。太陽光で充電できるため、電気料金はゼロ円で済む。

 Jackery Solar Generator 2000 Plusに付属するソーラーパネルのJackery SolarSaga 200は最大200Wで充電可能だ。パネル1枚の場合、約14時間でJackery ポータブル電源 2000 Plusをフル充電できる。

 さらに全波長のスペクトルを拾える「IBC技術」(Interdigitated Back Contact)を採用したJackery Solar Saga 200Wソーラーパネルは、パネルの裏側に電気の接点を配置することで光吸収量の大幅な増加を実現している。太陽光を電気に変える変換効率が24%と高く、最大6枚のパネルを接続すると2時間で満タンになる。パネルは「ETFEラミネート」という加工が施されている。これはフッ素樹脂フィルムを利用したコーティングで、耐候性や透過性に優れているため雨天下でも利用できる。

photo パネルを広げると、かなり広く展開できると分かる

photo Jackery SolarSaga 200を接続して充電している様子。「INPUT」(入力)に77Wという表示があり、充電されていると分かる

 Solar Generator 2000 Plusがあれば電源がなくても充電できるので、アウトドアや停電時でも使えるのが良いところだ。ただし、パネルと本体を接続するケーブル長が3mしかなく、筆者が住むマンションのベランダにパネルを展開して使おうとすると、やや短く感じた。別売の「Jackery SolarSaga 5M延長ケーブル」を用意するといいだろう。

専用アプリでモニタリング 遠隔でON/OFF操作も

 最後に、Jackery ポータブル電源 2000 Plusと合わせて使える専用アプリ「Jackery」(Android/iOS)を紹介しよう。ここまでのレビューもアプリを活用している。アプリを起動すると、現在のバッテリー残量や充電状況、入力電力/出力電力の状況をモニタリングできる。AC(交流)/DC(直流)ボタンを押せば、遠隔でスイッチのON/OFFが可能だ。

photophoto Jackeryアプリのメイン画面。中央に大きくバッテリー残量が表示される(左)。画面を下から上にスワイプするとエクストラバッテリーの状況を確認できる(右)

 スマホと本体はBluetoothで接続する。あるいは本体をWi-Fi経由でインターネットに接続すると外出先からモニタリングや遠隔操作できる。

 アプリの「設定」項目では、他のスマホとポータブル電源の状況を共有する、充電モードの設定、ポータブル電源を使わないときの自動OFFなどが設定可能だ。

photophoto アプリの設定画面(左)。充電モードを設定できる。静音充電モードを選択すると、約30dBの低騒音レベルでポータブル電源を充電できる(右)

もうすぐ夏本番 “いざというとき”の備えにポータブル電源を

 ポータブル電源を実際に使ってみて、自宅にあることへの安心感があった。節電策や災害時の備えとして強い味方になるだろうし、アウトドアでも活躍しそうだ。Jackery Solar Generator 2000 Plusなら家電を動かせる性能を持ち、ソーラーパネルで充電もできる。

 いよいよ夏本番。自宅の節電策やレジャーやアウトドア用、台風など災害対策に1台用意しておくと重宝するかもしれない。現在、新製品の発売に合わせた購入キャンペーンを実施中だ。クーポンコード「pritmedia」を入力すると5%OFFになる(8月24日まで)。Jackery社のECサイトをのぞいて検討してはいかがだろうか。

 なお、同社では今回と同じPlusシリーズの新製品「Jackery Solar Generator 1000 Plus」の発売を始めた。定格出力2000Wのため、一般的な家電なら動かせるといっていい。こちらで製品詳細を確認できる。

特別キャンペーン実施のお知らせ

 フラグシップモデル「Jackery Solar Generator 2000 Plus」の発売を記念して、特別キャンペーンを実施します。

キャンペーン情報

 Jackery社の下記ECサイトでJackery Solar Generator 2000 PlusまたはJackery ポータブル電源 2000 Plusを購入する際、クーポンコード「pritmedia」を入力すると5%OFFになりまする(8月24日まで)

  • クーポンコード「pritmedia」
  • 対象製品
    • Jackery Solar Generator 2000 Plus
    • Jackery ポータブル電源 2000 Plus
  • 有効期間:2023年8月24日まで

キャンペーン会場

 下記オンラインストアで特別キャンペーンを展開します。ご購入をご検討ください。

【訂正履歴:2023年8月9日午前11時15分 初出時、PCとディスプレイを使用する場合、コンセント接続よりポータブル電源に接続するほうが電気料金を抑えられるとしておりました。本来PCとディスプレイの利用時間が同じ場合、電気料金は変わらないため該当部分を削除いたしました。おわびして訂正いたします】

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提供:株式会社Jackery Japan
アイティメディア営業企画/制作:ITmedia NEWS編集部/掲載内容有効期限:2023年8月1日