OpenAIのフィジ・シモ氏、フルタイムの役職を退任――慢性疾患の療養に専念
米OpenAIでAGI導入担当CEOを務めるフィジ・シモ氏が7月9日(米国時間)、フルタイムの役職を退き、パートタイムのアドバイザーに移行すると自身のXへの投稿で明らかにした。シモ氏は4月から慢性疾患の療養のため休職していた。
シモ氏は投稿で、3カ月前に「7年間抱えてきた慢性疾患が悪化」して休職に入ったが、「回復への道のりは予想よりもはるかに長く複雑だと分かり、それに専念する必要があった」と説明した。「休職に入ったとき、多くの人が健康を優先する私を勇気があると言ってくれた。だが実際は、これまで何度も下せなかった決断を、ようやく今下しているだけだ」とつづった。かつて米Metaで幹部を務めていた際、ザッカーバーグCEOにフルタイムの1年間の医療休暇を打診された際に即座に断ったことにも触れ、「もっと長い目で考えるべきだと言われた。あの時聞いておけばよかった」と振り返った。
シモ氏は今後、回復を最優先しつつ、AIによる医療分野の課題解決に注力する意向を示した。特に「病気の治療はAIが成し遂げられる最も重要なこと」だとし、OpenAIでの活動に加え、自身が関わるChronicleBioやCODAを通じて治療法の研究を続けるとしている。
シモ氏は2011年にMeta(当時のFacebook)に入社し、2019年からFacebookアプリの責任者を務めた。2021年に米食料品宅配のInstacartのCEOに就任して2023年のIPOを主導し、2024年にOpenAIの取締役に加わった後、2025年5月にアプリケーション担当CEOとしてOpenAIに移籍していた。
シモ氏の退任に伴う後任は明らかになっていない。4月の休職中は、グレッグ・ブロックマン社長が製品部門の責任を引き継いでいた。消費者向け事業の成長を主導してきたシモ氏の恒久的な退任は、アルトマン氏に後任探しという課題を残す。
OpenAIは先月、Anthropicに続く形でIPOを非公開で申請したばかりで、競争が激化する中での主要幹部の離脱となる。
アルトマン氏はXで「本当に悲しい。フィジがOpenAIのためにしてくれたすべてに、そして彼女の友情と人柄そのものに深く感謝している」とコメントし、「一日も早い回復を願っている。つらいことだ」と続けた。
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