「女性にモテたいソフトバンク」──夏モデルのキーワードは「女性」
「女性にモテたいソフトバンク。日本中の女性をとりこにしたいという思いで一生懸命デザインした」──ソフトバンクモバイルが6月3日発表した携帯電話端末の夏モデルは、ずばり「女性がキーワード」。新製品12機種のうち、再参入のNEC製を含め女性向けとして8機種をそろえた。他社に比べ男性比率が高かったが、孫正義社長は「『女性はソフトバンク』にしたい」とブランドイメージの向上とあわせ、加入者の女性比率引き上げを図っていく。
女性向け8機種は、LEDイルミネーションが目立つ「821N」(NEC)や、見る角度によって色が変化する「カッティングミラーデザイン」を採用した「824P」(パナソニックモバイルコミュニケーションズ)、PANTONEカラーのバリエーションで売れ筋に育ったモデルの新製品「825SH」(シャープ)など。
中でも孫社長が胸を張るのは、「THE PREMIUM WATERPROOF 824SH」(シャープ)や「TROPICAL 823P」(パナソニックモバイルコミュニケーションズ)という防水モデル。女性をターゲットに市場調査したところ、何度調査しても女性が欲しい機能のトップは「防水」だったという。
「女性はワンセグやGPSやFeliCaなどより、圧倒的に防水機能が望まれていて驚いた。防水といえばスポーツやアウトドアのイメージだが、お風呂に入りながらメールを打つ──ということが背景にあるようだ」(孫社長)
「女性が求める防水ケータイとは?」という観点から開発したのが824SHと823P。「従来の防水ケータイはゴツくて厚かった」が、824SHは防水・ワンセグ対応端末として世界最薄という15.3ミリのスリムなデザインを採用し、823Pはトロピカルカラーに防水ワンセグ端末としては最大の3.0インチディスプレイや、パナソニック得意のワンプッシュオープンで、風呂場でもメールやワンセグを快適に楽しめるようにした。
旧ボーダフォン買収から2年。快進撃が続くソフトバンクモバイルだが、加入者増は「端末の先進性や料金体系」がフックになってきたという認識だ。「若干弱いと思っていた」という端末ラインアップを見直し、女性向け端末の企画開発に1年前から着手。「男性エンジニアがつい設計しがちな機能ではなく、セクシーさ、フェミニンさなど、外観デザインにとどまらない世界観にこだわり抜いた」という8機種を一気に発表した。
一方、いわゆる男性向け端末の新製品は2機種。「ソフトバンクは女性ばかり大切にするのか? はいそうです(笑)というくらい、今年は女性を大切にしようという思いだ」
「競争はすばらしい」
高機能端末の拡充も忘れない。NTTドコモ向けでヒットしたパナソニック製「VIERAケータイ」が「921P」として登場。第5世代になったシャープ製「AQUOSケータイ 923SH」には、孫社長が発案したというWikipedia連動辞書機能、「地図」ボタンワンプッシュでGPS連動地図を表示する機能や、液晶テレビ「AQUOS」専用ネットサービス「Yahoo!JAPAN for AQUOS」へのアクセスや操作をリモコンとして行えるようにする家電連携機能など、独自機能の強化も進めた。
「競争というのはすばらしいものだ」──孫社長がそう紹介したのは、1端末で2つの電話番号とメールアドレスを使い分けられる「ダブルナンバー」。NTTドコモの「2in1」に追随した格好だが、「単なる後追いでは芸がないと言われる」と、追加回線でもファイル添付ができるようにするなど、「もう一歩進化させた」。
絵文字デザインも一新。「全部の絵文字のデザイン好感度が3社中で1位になるように」と指示し、他キャリアでの文字化け防止機能とあわせて新機種から順次搭載する。5月中旬に実施したネット調査では、絵文字の好感度は3社中で実際に1位になった、という。
この日、夏モデルを発表したKDDI(au)が、基本料金を月額980円に抑えた新プランの導入を発表。auによるホワイトプラン対抗策だが、孫社長は「auの新プランにはいろいろ条件があるようだが、ホワイトプランは全くの無条件で980円。無料通話できる『ただ友のワ』も広がっている」と余裕を見せ、当面、料金プランは現行ホワイトプランを中心に展開していく。
「かんたん携帯」が「らくらくホン」に酷似しているとしてNTTドコモが3月、「821T」の製造販売差し止めを求める仮処分を申し立てたが、「ある部分が似ていることもあるが、競争して切磋琢磨し、独自性も出している」とコメントした(現在、仮処分の申し立ては東京地裁が審議中)。
ソフトバンクモバイルからの登場が近く公表されるのでは、という推測が広がる3G版iPhoneについては、孫社長は「噂には一切コメントしない」と従来通りのコメントだった。
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