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Macは宣伝されているほどセキュアではない思い込みは危険(2/2 ページ)

WindowsよりもMac OS Xの方がセキュリティ問題の件数が少ないのは確かだが、かといって侵入者から攻撃を受ける心配はないということにはならない。

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 Macユーザーの仲間入りをする人が増えるのに伴い、悪意を持ったハッカーたちがMacユーザーを狙うケースが増加するだろう。これは単純な数のゲームだ。OSを利用するユーザーが増えれば、そこに注目するハッカーも多くなり、その結果、マルウェアが出現する可能性も高くなるというわけだ。

 しかしこの論理を否定する人もいる。Macユーザーの安全を維持しているのはMac OS Xである、というのが彼らの主張だ。ハッカーがMacユーザーをターゲットにしていないのではなく、Mac OS Xのセキュリティ機能のおかげで彼らの攻撃が成功しないというのだ。

 これは説得力のある主張だ。AppleのOSでは、ユーザーは制限された権限でソフトウェアを実行できるようになっているため、悪質なソフトウェアがOSに侵入するのは難しい。さらにMac OS Xは、サンドボックス技術を使ってユーザーを保護している。この技術により、プログラムがMac上で実行できる処理の数が制限されるため、ほかのファイルに容易にアクセスすることができず、また、これらのプログラムが実行できるほかのプログラムも限定される。Mac OS Xはライブラリのランダム化という技術も利用している。これはマルウェアにターゲットを外させるための技術だ。

 Mac OS Xが堅固なOSとしての資格にふさわしいセキュリティ機能を備えているのは議論の余地がない。しかし、同OSがあらゆる状況においてユーザーの安全を確保するのは不可能だ。最近の事例が示すように、かつては難攻不落の要塞と思われていたMac OS Xは、決してAppleが宣伝しているほどセキュアではない。

 われわれはそろそろ、この単純な事実を認識すべきだ。

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