米VMwareは1月12日、米Yahoo!傘下のメール・コラボレーションソフト企業のZimbraを買収することで合意に達したと発表した。買収総額などの詳細は非公開で、取引は2010年第1四半期(1〜3月期)中に完了する見込み。
Zimbraは電子メール機能、アドレス帳、予定表機能などを備えたAjaxベースの企業向けグループウェアを提供しており、2007年にYahoo!に約3億5000万ドルで買収された。現在15万以上の組織に5500万以上のユーザーが利用しており、顧客には米Comcast、NTTコミュニケーションズ、スタンフォード大学、Mozillaなどが含まれる。Zimbraの従来のサービスおよびコミュニティーはこれまで通り運営する。VMwareによると、Zimbraの製品はVMwareのアプリストア「VMware Virtual Appliance Marketplace」で人気の商品だという。
VMwareはZimbraの仮想アプライアンスをvSphereに統合し、中堅・中小企業(SMB)向けのオンプレミスなコラボレーションスイートとして提供する計画。また、2009年に立ち上げたサードパーティーのホスティングプロバイダー向けのツールセット「VMware vCloud」にZimbra製品を追加することで、パートナー企業はこれまでのIaaS(サービスとしてのインフラ)、2008年に買収したSpringSourceのPaaS(サービスとしてのプラットフォーム)に加え、SaaS(サービスとしてのソフトウェア)を提供できるようになるとしている。
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