Android Marketを悩ます有料アプリの問題(2/2 ページ)
Android携帯は46の地域で売られているにもかかわらず、アプリ開発者は13カ国でしかアプリを販売できない。この状況が海賊版問題を生み、Android Marketの成長を妨げている。
そしてアプリを盗んでも非難されない状況が続けば、皆それに慣れてしまう。NapsterやLimewire、その他多数のP2Pサイトで海賊版の音楽を入手していた多数のユーザーのように。
「一部のユーザーはほかに選択肢がなければお金を払うだろう。その方が便利だからだ。だが、大部分のユーザーは、それまでタダで手に入れていたものに突然お金を払わなければいけなくなることをいやがるだろう」(Pingdom)
「Googleは実質的に、正規の手段があれば海賊版に手を出さなかったかもしれないユーザーを『海賊』にしてしまう。そのことが、Android開発者が生計を立てる上で大きな障害になると言っても言い過ぎではない」
Googleは7月に小さな一歩を踏み出し、Android Marketの有料アプリが無断利用されないよう保護する無料のライセンスサービスを設けた。ユーザーがお金を払わずに有料アプリをダウンロードするのを防止するサービスだ。
だが同社は確かに、有料アプリが不足しているというもっと大きく切迫した問題を認識している。同社の製品管理上級副社長ジョナサン・ローゼンバーグ氏は、Android Marketには課金インフラが緊急に必要だと認めている。
これに対処するため、Googleは同ストアのアプリ購入手段の1つとして電子商取引決済プラットフォームを提供するため、PayPalと協議していると報じられている。
実現すれば、8700万件のアカウントを持つ人気決済サービスのPayPalが、Google Checkout、クレジットカードに加えてAndroid Marketの決済オプションになる。
GoogleもPayPalも協議を行っていることを認めていないが、これは両社にとって理にかなう取引だ。Googleはアプリ販売のための堅牢な課金プラットフォームを手に入れ、PayPalはモバイルアプリプラットフォームで存在感を増すことができる。
Android開発者、Android Marketがまだ対応していない地域でアプリを開発、販売したい開発者にとって、そのような取引がすぐには実現しない。
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