ジョブズCEOがいなくても、Appleの未来はバラ色――アナリストの見解
Appleが1月18日に発表した2011年度第1四半期(10~12月)決算を、Technology Business Research(TBR)のアナリスト、エズラ・ゴットヘイル氏がうまくまとめている。同氏は決算発表後に公開したリサーチノートで、「賛辞が尽きつつある」と述べている。
Appleは267億4000万ドルの売上高に60億ドルの利益を計上し、同四半期の現金保有高は約600億ドルとなった。Mac、iPhone、iPadの販売台数は過去最高に達した。17日にスティーブ・ジョブズCEOが療養休暇を取ると発表した――株式市場が休みの日の発表ではあったが、それでもAppleの株価は下落し、後に持ち直した――にもかかわらず、アナリストはAppleは今後も好調な四半期が続くだろうと楽観的に考えている。
「ジョブズ氏がトップに立っていようといまいと、Appleは向こう3年間はこの調子で進むとTBRは確信している」(ゴットヘイル氏)
この見解はいくつかの要因に基づいている。その主たるものは、引き続き各国でiPhoneへの関心が高いことだ。Appleは作れるだけのiPhoneを売ってきた(決算発表の際に、ティム・クックCOO(最高執行責任者)はAppleが「増産のために24時間がんばっている」と話していた)が、VerizonのCDMA版iPhoneのリリースで、需要はさらに増える見込みだ。それは主なライバルであるAndroidスマートフォンを阻害する要因にもなるだろう。
「Androidが勢いづいている理由の1つが、AppleとAT&Tの独占契約だ。この契約のため、iPhoneは世界最大のスマートフォン市場である米国で半分以上のユーザーに届いていなかった」とゴットヘイル氏。「Verizonとの契約で、Appleの米国での潜在的な市場が2倍以上になった。米国市場でこれからリーチできる部分が2倍よりずっと大きくなった」
Piper Jaffrayのアナリストは19日のリサーチノートで次のように述べている。「Appleのモバイルデバイス企業としてのビジョンが結実したのを初めて目にした四半期だった。Appleは大衆市場での成長の機会を狙いつつ、徐々に採算性を高めている」
ほかの要因としては、Appleが中国で関心を集め続けていることがある。「数年前、われわれは中国を最優先とした」とクック氏は決算発表で話していた。「中国に莫大なエネルギーを注いでいる。その結果は目を見張るほどだ」
中国本土、台湾、香港からの売上高は2010年度通期で30億ドルだったが、2011年度第1四半期は26億ドルとなった。
「韓国も当社にとって突出した市場だった。ほかにも非常に好調なアジア法人が複数ある」(クック氏)
それからまた別の要因が、企業からの関心の高まりだ。iPhoneはかつて企業内で議論のもとになり、IT管理者の心配の種となっていたが、今ではCIO(最高情報責任者)が認めるデバイスのリストに加えられ、重要な企業のツールとして採用されている。iPadも同じような扱いを受けつつある。
決算発表の際に、Appleのピーター・オッペンハイマーCFO(最高財務責任者)は、今やFortune 100社のうち88社がiPhoneをテストしているか導入していると語った。さらに、「Fortune 100社のうち80%以上が、iPadを既に導入しているか試験導入している。7~9月期の65%から上昇している」という。iPadはJP Morgan、Wells Fargo、Sears、Dupontなどが導入または試験導入しているという。
このトレンドの追い風となるのが、4Gサービスの拡大だ。2010年にT-MobileとVerizonがネットワークを稼働させており、AT&Tは今年サービスを開始する見込みだ。
Appleの第2四半期について、金融サービス会社Jefferies & Co.のアナリストは18日のリサーチノートで次のように述べている。「長期的には、Appleは製品におけるリード、垂直統合、規模の大きさにより、4Gとタブレットという今後数年にわたる2大トレンドによる経済的恩恵のかなりの部分を手にすることになると確信している」
Ticonderoga Securitiesのアナリスト、ブライアン・ホワイト氏も同意見で、19日のリサーチノートで「株価の上昇基調は続くだろう」と述べている。
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