シマンテック、モバイルセキュリティの新製品を発表 タブレットの業務利用を支援
シマンテックは、MDM製品およびiPad用の情報漏えい対策製品を発表し、企業におけるタブレット端末の安全な利用を支援する。
シマンテックは10月20日、MDM(モバイル端末管理)製品「Symantec Mobile Management 7.1」および、iPad向けの情報漏えい対策製品「Data Loss Prevention for Tablet」を発表した。
Symantec Mobile Management 7.1は、iOS搭載端末やWindows Mobile搭載端末などを統合管理するアプリケーション(Androidは未対応)。端末のパスワード設定の強化や、アプリケーションやカメラ機能などの使用制限ができるほか、端末の紛失時に端末内データへのアクセス禁止やデータの削除ができるリモートロック/リモートワイプ機能も搭載した。
iOS向けには専用エージェントを用意。企業におけるiOS端末の利用登録(エンロールメント)を自動化するほか、エージェントに組み込まれた「エンタープライズ App Store」を通じて、業務で利用するアプリケーションを一括配布できるようにした。さらに、企業内で利用している電子メール、VPN、Wi-Fiの設定をプロファイルとして配布し、モバイル端末が企業内のシステムにアクセスするための初期設定も自動化できるようにした。
時刻や使用するネットワーク回線などに応じて、端末の各種ポリシー設定を自動変更する機能も搭載した。従業員が私物として持つiOS端末を業務利用する際、個人使用/業務使用のどちらの場面かを自動判別し、それぞれの場面に適したセキュリティポリシーを適用できるという。
管理コンソールから各端末の情報を収集して一元管理できるようにしたほか、収集した情報に基づく「資産情報レポート」の発行機能も搭載。アプリケーションのアップデートをしていないユーザーや、業務に不必要なアプリケーションを利用しているユーザーを把握できるようにした。また、Jailbreak(ルート化)された端末を自動認識し、企業内ネットワークへのアクセス権限をはく奪する機能も搭載した。
同社の丸山龍一郎システムエンジニアリング本部モバイルセキュリティ シニアテクノロジースペシャリストによると、企業は同製品の利用で「モバイル端末を導入する上で課題となる運用負荷を軽減できるとともに、利用のリスクを早期に発見できる」という。
Mobile Management 7.1の発売日は11月21日。価格はデバイス1台当たり8090円(税別)。Androidには2012年春に対応する予定。
Data Loss Prevention for Tabletは、iPadからの情報漏えいを防止するアプリケーション。モバイル端末からの企業内ネットワークへのアクセス状況や、Webメールやソーシャルメディアの利用状況などを管理し、機密情報の監視および漏えいの防止を実施するという。
企業は同アプリケーションのサーバ上に機密情報のデータベースを作成し、機密情報の内容ごとに各種セキュリティポリシーを設定しておけば、例えば従業員が機密情報をソーシャルメディア上に誤って投稿してしまった際、同アプリケーションによって自動で投稿を削除する――といった情報漏えい対策を実現できるという。
Data Loss Prevention for Tabletは2012年初頭に発売予定で、価格は未定。順次Androidにも対応していくとしている。
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