Facebook、モバイルアプリの全面広告「Canvas」発表
モバイル広告に注力するFacebookが、iOS/Androidアプリ専用の全画面広告「Canvas」の提供を全世界で開始した。ニュースフィードの広告投稿をタップするとインタラクティブな全画面広告が表示される。
米Facebookは2月25日(現地時間)、iOS/Android版モバイルアプリ専用の全画面広告「Canvas」(日本では「キャンバス」)を発表した。同日から世界の広告主がこちらのページで利用できるとしている。
Canvasが表示されるのは、モバイルアプリのニュースフィードのみ。「広告」と表示されている投稿の画像をタップすると全画面広告が表示される。この広告はスクロールでき、動画やカルーセル画像も表示されることがある。左上の[<]をタップすればいつでもニュースフィードに戻れる。
Canvas広告はニュースフィード上の画像や動画と同じ読み込み技術を使っており、一般のモバイルWebより10倍速く読み込めるとしている。現在日本でも利用できる「インスタント記事」にも同じ技術が使われている。
同社はニューヨークで開催したプレスイベントで、テストの段階ではユーザーがCanvas広告を表示した平均時間は31秒で、70秒以上表示していたケースもあったという。また、ユーザーの53%以上が、一度開いたCanvasの半分以上を視聴したと発表した(米The Next Webより)。
Canvas広告を作成するには、無料の「パワーエディター」を使うので、コーディングやデザインのスキルは必要ない。
Facebookの広告売上高に占めるモバイル広告の割合は年々増加しており、2015年第4四半期(10〜12月)には約8割を占める45億ドルに上った。
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