Twitter、いじめ対策強化──フレーズや会話のミュート、報告ツール改善
Twitterが、特定の単語を含むツイートや会話を通知されないようにするツールを追加した。タイムラインや検索には表示されるが、プッシュ通知はされなくなる。また、報告ツールで人種や性別に関する誹謗中傷や差別を報告できるようになった。
米Twitterは11月15日(現地時間)、いじめ対策の3つの強化について発表した。長く望まれていたキーワード設定による不快なツイートのミュート(非表示にする)機能などが追加された。
キーワード設定によるミュート
特定の単語、フレーズ、ユーザー名、絵文字、ハッシュタグを設定することで、それらを含むツイートを通知タブ、プッシュ通知、ショートメール、メール通知で通知されないようにできる。ただし、ツイートが自分宛て(ツイートに「@ユーザー名」が含まれる)の場合のみだ。
自分の@ユーザー名が含まれる会話の通知もミュートできる。ミュートしたい会話の中のツイートを1つ選んで右上のアイコンをタップして表示されるメニューで「この会話をミュート」をタップする。
なお、ミュートすると通知はされなくなるが、タイムラインや検索では表示される。
ミュート方法の詳細は、ヘルプセンター(日本語)を参照されたい。
報告メニューに人種や宗教に関する差別項目を追加
Twitterでは不適切なツイートを報告する機能がある。「不適切または攻撃的な内容を含んでいる」報告の際の、なぜ不適切かの理由の項目として、新たに「人種、宗教、性別、考え方などを誹謗中傷または差別している」が追加された。
サポートチームの再教育
報告はTwitterの専門サポートチームがチェックし、対策を検討する。このチームが従来より迅速に、適切に対処できるよう再訓練したとしている。さらに、対策用の社内のツールやシステムも改善した。
Twitterは、これらの取り組みでいじめなどの問題が完全に解消されるとは思っていないが、改善のためにできることはすべて実践していくとしている。「Twitterをあなたの意見を世界に広めるためのツールとして選んでくださって感謝します。われわれは、あなたが自由に発言する権利を守る役割と、人間の尊厳への責任に誇りを持っています」
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