速報
GmailのスパムブロックにTensorFlowが活躍 1日1億件のスパムを削除中
Googleが、Gmailでは99.9%のスパム、フィッシング、マルウェアをブロックしており、機械学習システム「TensorFlow」の採用により、さらに1日当たり1億件のブロックが可能になったと説明した。
米Googleは2月6日(現地時間)、メールサービス「Gmail」のスパム対策について説明した。同社のオープンソースの機械学習システム「TensorFlow」の採用により、従来より1日当たり1億件多くのスパムを削除できるようになったという。
機械学習を含む総合的な防衛システムにより、Gmailではスパム、フィッシング、マルウェアの99.9%をブロックしているという。TensorFlowは、これまでは検出が非常に難しかったカテゴリーのスパムのブロックを可能にした。検出が困難なスパムとは、例えば画像ベースのメッセージや埋め込んだコンテンツを隠しているメール、新たに立ち上げたドメインからのメッセージなどだ。
また、例えばアプリからのプッシュ通知など、あるユーザーにとってはスパムでも他のユーザーにとっては必要な情報であることもあるため、TensroFlowによってユーザーの履歴に基づいてスパムブロックもパーソナライズしている。
Googleは、これは機械学習がユーザーおよび企業の安全の強化に役立っていることの一例であり、今後他のサービスでもTensorFlowの採用を拡大していくと語った。GmailのMAU(月間アクティブユーザー数)は15億人、G Suiteとして採用している企業は500万だ。
関連記事
- Google I/O 2018基調講演まとめ AIのある快適な暮らし
Googleの年次開発者会議「Google I/O 2018」の基調講演で発表されたことをまとめた。GoogleアシスタントやAndroid Pなど、AI中心のデモが多かった。 - AIでスパム広告に対抗 Googleが考える「完璧な広告」の条件
Googleのエコシステムを支える要である広告。同社はスパム広告対策として多大な投資をしてきた。AIと人力の両輪で、同社が掲げる「完璧な広告」を目指した運用を続けていく。 - 「Gmail」大幅アップデートの新機能まとめ
「Gmail」に「Inbox」のAIフィルタなどの便利な機能が複数取り込まれ、Googleカレンダーをその場で表示できるなどの新機能が追加された。「G Suite」なら「コンフィデンシャルモード」も使える。 - Google、Gmailのスパムフィルターに人工ニューラルネットワークを採用
機械学習の実用化を進めるGoogleが、Gmailのスパムフィルターに人工ニューラルネットワークを採用した。ユーザーによってスパム判定をパーソナライズする機能も追加した。
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.