Amazon、Alexaの音声およびテキスト化データの扱いについて説明
Alexaとユーザーのやり取りを人間の従業員が聞いていることが問題になっているAmazon.comが、会話の録音とそのテキスト化データの保存について説明した。ユーザーが削除を選択すればAlexaのサーバからは削除するが、テキストデータは完全には削除されないこともあるとしている。
米Amazon.comの音声アシスタント「Alexa」とユーザーとの“会話”がAmazonのサーバに保存されていることが問題視されていることについて、Amazonが説明した文書(リンク先はPDF)が7月3日(現地時間)に公開された。
これはクリス・クーンズ上院議員(民主党)が5月にAmazonに送った質問状(リンク先はPDF)に答えたもの。日付は6月28日になっている。
Amazonは、ユーザーがAlexaと交わした会話の音声録音と、それをテキスト化したものをサーバに保存している。これは主に、AlexaのAIを強化する機械学習用のデータとして活用されている。だが、改善のためにこれらのデータの一部を人間の従業員が聴いていることが明らかになり、問題になっている。
Amazonは5月には「Alexaプライバシー」を改善し、サーバに保存された音声録音を削除しやすくした。この改善で、ユーザーは1件ずつあるいは期間を指定して録音を削除できるようになった。
だが、28日付のAmazonの回答文書によって、ユーザーが録音を削除しても、必ずしもサーバのデータが完全に削除されないことが明らかになった。
Amazonは、クーンズ氏による「ユーザーの音声録音のテキストをどのくらいの期間保存しているのか?」という質問に対し、「ユーザーが削除するまで、音声録音とテキストを保持する」と答え、ユーザーが削除すれば、音声録音とそのテキストは削除できると説明した。
だがその後に、「既にAlexaのプライマリストレージシステムからは削除するようにしており、他のストレージシステムにもテキストが残らないように努力している」とある。つまり、少なくとも現在は、テキストは完全には削除されていないということだ。
例えば、UberやLyftなどの配車をAlexa経由で行った場合、こうしたやり取りは企業が保存する必要がある。また、定期的なアラームの設定や誕生日など長期的なリマインダーなどは削除されないようになっていると説明している。
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